どんな映画でも面白く観てしまう元気で天真爛漫な映画ファン(俺)が、ほのぼのとした語り口で映画感想文を綴ります。

ハリポタ嫌いなのに『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』がメチャ面白かった人はだいたい友達

 
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ハリーポッターはシリーズ途中で断念した。

というか、1作目から普通に面白くなくて、「クリス・コロンバスの映画けっこう好きだったのになあ」なんて残念な気持ちになりつつも、もしかしたら2作目から面白くなるのかもしれないとか思って『秘密の部屋』(2作目)を観た。

 

でもやっぱり面白くない。パンフレットまで買ったのに。

 

しかし、あいかわらず映画は大ヒットしてるし、原作シリーズもベストセラーだし、もしかしたら俺の感覚が間違っているのかも。俺の脳(もしくは精神)には重大な欠陥があるのやもしれない! などと心配になったりならなかったりしながらも、健気に『アズカバンの囚人』(3作目)公開初日に映画館へ。

 

それもうハリーポッター好きじゃん。

 

などと、心無い陰口を叩かれたことがきっかけで、“映画館で観る行為は誤解を招く恐れがある” と気付いて『炎のゴブレット』(4作目)と『不死鳥の騎士団』(5作目)はちゃんとDVD化するのを待って半ば投げやりになりながら鑑賞したが、映画館だろうが自宅のテレビだろうが面白くないモノは面白くない。

 

ハリポタは面白くない! 間違いなく面白くない!

 

1作目公開時から長い年月をかけて、5作目でやっと俺の中で結論が出た。

これだけ頑張っても面白くないなら諦めもつく。あー、すっきりした。

 

ハリポタはしょせん子ども向けファンタジーで、たとえば『ダレン・シャン』とか『デルトラ・クエスト』とか、小学生が図書館で見つけて読んで世界観にハマる感じの作品で、大のオトナが好き好んで観るモノでは無いというか、要は「子どもが主役のファンタジー」って子どもが読むから楽しいんだよねってこと。

そこを踏まえると、俺が【ハリポタは嫌いだけど『ファンタスティック・ビースト』は好きな理由】が明らかじゃないか。

 

なぜならファンタビには、見事にオッサンとオバサンしか出てこないのである。

主役である魔法動物学者ニュート・スキャマンダーくん役のエディ・レッドメインは40歳、ヒロイン的存在のティナ役キャサリン・ウォーターストン嬢は42歳、愉快な相棒ジェイコブ役のダン・フォグラーは45歳、マグル好きの変態美女クイニー役のアリソン・スドルは37歳と、主要キャラクターがことごとくR40という、まさに中年大活躍映画。

 

こんなもん、俺たちが観ないでどうする? むしろ子どもなんかに、この作品の哀愁がわかってたまるか。

 

中年まで恋も知らずに趣味に没頭してきたニュートが、ティナに想い寄せるも伝え方がぎこちない感じとか、冴えないジェイコブが突然美女に好かれて「俺なんかをどうして」と戸惑いを隠せない様子とか、過去の恋愛に囚われて苦悩するダンブルドアとかさ。

書いてて泣けてきたわ。大人ならではのこの不器用さ、ファンタジーでありながら人間関係だけやたらとリアルな感じ。完全に俺たち向け。

中年オタクが主人公の映画なんてだいたい傑作だよね。

 



つまり俺たちのジェイコブが大活躍するから傑作

 

ファンタビと言えばジェイコブ。

もはや「ジェイコブ」こそがタイトルの「ファンタスティック・ビースト」そのものなのではないか?

一見、ファンタスティック・ビーストとはニュート・スキャマンダーくんが、実写版 “ばくさんのカバン”  とも呼べる不思議なトランクの中に飼っている魔法動物たちであるかのようなミスリードがされているが、実はニュートにとってもっとも不思議かつ奇妙な生き物は「マグル」の中でもとびっきり善人でオチャメなジェイコブなのであった。

シリーズ最終回で、ニュートがついにジェイコブをあのトランク内に住まわせて、助手のバンティが毎日お世話をしているというショッキングな展開が描かれる(もちろん嘘)

 

本家ハリポタとは違って、ファンタビは「マグル」のジェイコブが大活躍するから面白いわけで、魔法の世界に偶然関わってしまった単なるオッサンが、人間界と魔法界の今後を左右する大事件の中心で愛を叫ぶ。

魔力を持たないのはもちろん、人間としても冴えなかったオッサンが、美しい魔女に言い寄られ、偉大なる親友を得て、多くの人々に認められ世界を救う。

これぞ世のオッサン達にとっての胸アツ展開。

特に今回は、ジェイコブが例のとぼけた顔であり得ないほど良い仕事をしてくれるので必見だ。

 



ストーリー展開がマジでアツいので傑作

 

ダンブルドアと言えばホグワーツ魔法学校の校長先生であることは、ハリポタを一瞬でも観たことがある人ならば常識である。

このダンブルドアさん、本家ハリポタでは「凄い人だが今じゃ役立たずの爺さん」といった印象だったが、ファンタビシリーズではジュード・ロウ演じるイケオジで最強の魔法使いである。

彼は、過去にのっぴきならない関係性だったが闇落ちしたグリンデルバルトの野望を阻止するために立ち上がる。

そんな百戦錬磨のダンブルドアが、魔法省ですら手を焼くヤベー相手を倒すべく集めたチームこそが、ニュート・スキャマンダー、その助手のバンティ、ニュートの信頼できる兄テセウス、抜群の魔法力を持つ女教師ラリー、前作で異母兄妹のリタを殺されたユスフ、そして我らが普通のオッサンのジェイコブの6人である。

このデコボコチームが、悪のエリート軍団に挑むという展開が超アツい!

デコボコゆえに相手が予測もつかない反撃を見せる闘いは、まさに『SLAM DUNK』インターハイ陵南戦における桜木花道の活躍さながらの痛快さである。

 

さらにファンタビお馴染み、ニュートが可愛がっている魔法動物たちも最高にユーモラスで良い仕事をしてくれる。

俺は現実では動物なんか大嫌いだが、ファンタビの魔法動物たちはカワイイから大好きだ。

キラキラ光るモノに目が無い“ニフラー”(種族名)の「テディ(個体名)」、バッタかナナフシを彷彿とさせる“ボウトラックル”(種族名)の「ピケット(個体名)」のほか、ワイバーン(種族名)や伝説の生き物である麒麟(超キュート)まで登場するので、カワイイモノ好きにはたまらんのである。

 

 

 

関係者がことごとく別の意味でお騒がせ中なのがネック

 

さて、ここからは愚痴になるが、この作品が傑作でありながら大傑作とまではいかない理由がある。

それが敵キャラのグリンデルバルド役交代という悲劇である。

1作目・2作目でいい味出していたジョニー・デップが、なんだかんだで元嫁のDV疑惑かなんかで裁判中であり、内容が内容だからか降板し、今作でグリンデルバルトを演じるのはマッツ・ミケルセン。

マッツ氏は映画ファンの間ではすこぶる評判の良い俳優だが、普段映画を観ない層からするとジョニー・デップの代わりとしては違和感が大きいだろう。

俺的にも、マッツ氏のカリスマやセクシーさ、キュートさなどはグリンデルバルトとして申し分なしではあるが、やはりジョニー・デップの魅力には叶わないなと残念にならざるを得なかった。

 

また、ヒロインとも呼べるティナが不在であることもモヤモヤしてしまった。

一応「多忙でこっちに関わってるヒマがない」という理由付けがされているが、彼女の活躍も正直見たかった。

さらに、原作者JKローリングが差別発言をしてハリポタ主要キャラの俳優たちやファンタビのエディ・レッドメインに非難されたり、今作の鍵を握るキャラクターであるクリーデンス役のエズラ・ミラーがストーカーかなんかで逮捕されたりと、映画に関係ないところでお騒がせ状態なのが本当にザンネン。

作品の出来と分けて観なければいけないのはわかるが、それはちょっと難しいよなあ。

 



まとめ:でも傑作であることには変わりない

 

もはやハリポタを本家と言うのはやめよう。

俺にとってはファンタビこそが本家であり、ハリポタは軽薄なスピンオフ。

ハリポタなんか『ワイルド・スピード』における『スーパーコンボ』、『ハムナプトラ』における『スコーピオン・キング』、『デアデビル』における『エレクトラ』、などと、スピンオフのたとえが貧弱すぎて自分で愕然とするが。

とにかく金輪際、「史上最高のファンタジー」=ファンタビ!

中年大活躍の恋と友情と魔法のファンタジーサスペンス、こんなに渋いのに史上最高のファンタジーとはナニゴトだろうか?

 

やはりファンタビはオトナの作品なのだ。

 

 

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