どんな映画でも面白く観てしまう元気で天真爛漫な映画ファン(俺)が、ほのぼのとした語り口で映画感想文を綴ります。

コーエン兄弟らしい地獄の胸クソサスペンス『サバービコン 仮面を被った街』を観て強く生きて行こう!

2022/02/01
 
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みんなの憧れ。

平和と幸せの象徴、夢の住宅街「サバービコン」。

広い芝生の庭つき一軒家が立ち並ぶ、白人たちのアメリカンドリームとも呼べる平穏な街に、お呼びじゃない黒人ファミリーが引っ越してきたところから、このヤバすぎる物語がはじまる。

 

「ようこそ、サバービコンへ!」

 

なんて言っている白人なんてもちろん皆無。

当然のように、悲惨な黒人家族のみなさんは迫害されまくるという。

 

1950年代に実際に起きた人種差別暴動がモチーフになっているそうだが。。。。

この映画、人種差別そのものは単なる舞台設定でしかないのである。

 

つまり、よくある「差別は良くないよ」という作品ではなく、まともなアタマの人が見たら胸糞必至のまさかの地獄の連鎖ドタバタスリラー映画なのであった。ほげ。



予告編を見ずに鑑賞して欲しい

 

 

この作品、俺は人種差別暴動を描いた映画だと思っていたので、いろいろと予想していた展開がまったく的外れで、序盤から「思っていたのと違う感」がすごかった。

いや、たしかに善良な黒人家族がしっかり迫害されてはいるけど、事態はなにやらその黒人家族の隣の家(普通の白人家庭)で起きているよう。

 

おやおや?

よく見るとその家族、なにかがオカシイ。

 

お父さんはマット・デイモン、お母さんはジュリアン・ムーア、小さな5~7歳くらいのカワイイ男の子、そして、なぜか家に頻繁に遊びに来ている叔母さんもジュリアン・ムーア

 

ジュリアン・ムーアが、双子の一人二役を演じているって時点で怪しさ満点だよね。

 

だって超絶存在感のあるアカデミー女優ジュリアン・ムーアが2人も同じフレーム内にいるなんて、こんなヤバイ画面あり得ないでしょう。

 

さて、この幸せな家庭に、映画開始早々に悲劇が訪れ、おもしろ地獄がはじまる。

果たしてマット・デイモンの家族は、この地獄を無事に乗り切ることができるのか?

 

いや、そんな甘っちょろい話じゃないんだよ!

 

とにかく、この作品は真相がわからない前半知ってからの中盤以降で、物語の雰囲気がもの凄く変化するので、ぜひ予告編などを見ずに鑑賞して欲しい。

 

予告編は、ちょっと勘のいい人ならバレちゃうような内容になっているので、思いっきり楽しみたい方はそのへん注意や!



脚本はコーエン兄弟。つまりそういうこと

 

この作品、監督はあのジョージ・クルーニーですが、『ノーカントリー』『ファーゴ』『バートン・フィンク』などのジョエル&イーサン・コーエン兄弟が手掛けた脚本なので、とにかくブラックジョークが効いたシニカルなサスペンススリラーになっている。

 

例によって、些細なミスが原因で暴力や殺人が次から次へと起こるといういつもの感じ。

 

後半の展開なんかはもはやホラー。

 

それまでヘラヘラ観ていたはずが、異様な恐ろしさに包まれるので、こりゃとんでもないと思ったら、エンドロールで「ダークキャッスル・エンターテインメント」のロゴが出たので、なるほど、これはホラーなんだなと腑に落ちた。

 

コーエン兄弟の映画を観ると、俺なんかはいつも「真剣に生きていかなければ」と思い知らされる。

テキトーかつノンキにやっているとロクなことが起きないし、必ず後悔することになる。

 

『ノーカントリー』という作品では、冷血な殺し屋に遭遇した一般市民のみなさんの生死の境目は単なる運に過ぎなかった。

たった一回のコイントスで、生と死が分かれてしまうあっけなさ。

 

人生ってそんなもんだよな。。。なんてね。

妙に悟った気分になって絶望すると共に、逆に一生懸命に生きる活力が生まれたりなんかして。

 

この『サバービコン 仮面を被った街』も、鑑賞後に似たような気持ちになった。

人間なんて信用しないで、一人でしっかりと生きて行こう。

そんな素敵な映画だ。

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