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【7.25愛知その①】EVILをめぐる怒りと復讐のドラマ【SENGOKU LORD in NAGOYA】

2020/07/27
 
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EVIL「この試合、ヒロムの心も、体も、そして夢も、地獄の底に葬ってやったよ。これが現実だ。これがリアルだ。そして内藤、笑わせんな。この俺が、正義だ。お前なんか、返り討ちにしてやるよ。よぉく、お~ぼえておけぃ」

 

EVIL、せっかく試合は刺激的なんだから、たまにはファンが唸るような刺激的なコメントを吐いて欲しいな。

“プロレスは邪悪なのにコメントは普通” って、非常にもったいないような気がするのは俺だけだろうか。

苦手であるならば、ここは素直にディック東郷にお任せして(昔のオカダのときの外道さんのように)側でマイクの勉強とかさせてもらえばいいのになって思う。

しかし、ライガーさんはこの日も試合展開とか結末のモヤモヤ感とかにご立腹だったが、本気で怒っているのか? それとも一般的な反応として怒るスタンスを貫いているのか? ってところが曖昧で笑ってしまう。

 

ライガーさん「相手が汚い手を使ってくるなら、IWGP実行員会が責任を持って対策をしなければダメだ! 毎回こんな感じだよ! ファンのみなさんの試合が終わった後のため息、重い空気、放送席もそうだ。なんなんだこの雰囲気は! (机を強めに叩きながら)最近の新日本はコレばっかり続いてるよ!」

 

会場はともかく、放送席をお通夜にしているのは、まぎれもなくライガーさんの怒りから来る威圧感なのだが。

 

つまりそれほどまでに、7.25愛知県でのビッグマッチ『SENGOKU LORD in NAGOYA』におけるダブルタイトルマッチの結末は混沌を極めたのであった。

 



EVILとヒロムの新世代タイトルマッチ

EVIL VS 高橋ヒロム

 

新日本プロレスにおいて、鮮やかなる世代交代が行われたこの日を記憶にとどめておかねばなるまい。

王者EVILと挑戦者ヒロム

まさに新世代同士によるトップ戦線の争いである。

デビューは数か月違うが、同期としてヤングライオン時代に切磋琢磨した仲間であり、海外遠征後に内藤哲也の“パレハ”として登場した流れも一緒。

新世代レスラーとして、人気はもちろんスタイルも洗練されて名実ともに新日本の実力派として認められていったこの2人が、一方はIWGP2冠王者として、一方はジュニア王者として、頂点のリングで対峙するという感慨深さ。

彼らの成長を見守って来たファンにとって、これほどまでにエモーショナルな瞬間はないだろう。

しかも、ロス・インゴブレナブレス・デハポンへの裏切り行為を経て、すっかりと別人と化してしまったEVILへのヒロムの想いも相まって、さらにドラマチックな状況である。

 

怒りと哀しみ、野望と憎しみ、そしてお互いの「夢」の舞台でもある2冠ダブル王座戦。

本来であればこの試合は “美しさ” に満ちた闘いになるべきだったが、現実とはうまくいかないものだ。

 

EVIL「これがリアルだ」

 

まさに、『機動戦士ガンダム』におけるスレッガー・ロウ中尉の名言「悲しいけど、これ戦争なのよね」に通ずる奥深さを感じるのは俺だけじゃないはず。

ベルトのために、バレットクラブに鞍替えし汚い手段を使わざるを得なかったEVILは、ビグ・ザムに特攻するほどの覚悟を持ってそこへと踏み切ったのだ。

よって、この夢の大舞台である一戦は、美しさなど微塵もない、ノルマンディ上陸作戦並みに凄惨かつ地獄な試合となってしまうのであった。

 

ゴング直後からフルスロットルで怒りとやるせなさをこめた熱い攻撃を見せるヒロムだが、EVILは不敵に笑いインサイドワークを駆使して受け流す。

もはやこの2人の気持ちが通じ合うことは一生無いのではないか? と思えるほど殺伐とした空気が流れている。

ヒロムが怪我をした「首」を狙って、執拗に繰り出される容赦ない攻撃。

そのたびに飛び出す、解説席の「マキシマム ザ ホルモン」ダイスケはんのリアクションが素晴らし過ぎて感動を隠せない。

自身も2018年に頸椎椎間板ヘルニアの治療で音楽活動を休止していた経験もあるからか、ヒロムへの攻撃とそこから伴う痛みに必要以上に共感しまくっているのかもしれないが。

 

 

ディックの介入で会場騒然エンド!

 

セコンドで異様な存在感を放つムキムキの白ジャケット

この男の存在が、ヒロムの集中力を鈍らせ、ダイスケはんの好リアクションを生み出すのだ。

 

ヒロムの想いがEVILの憎悪を越え、打撃でEVILをグラつかせ、大技もキマリ出したそのとき、またもレフェリーのレッドシューズ海野がヘマをする。

誤爆でKOされたレッドシューズの目を盗んで、例の白ジャケットがリングイン&蹂躙で、静まり返る会場。

ここまでお行儀の良かった愛知県体育館の観客であったが、さすがに罵声がチラホラと聞こえ出すという不穏な雰囲気となった。

 

ディック「カモン!」

ミラノ「カモンじゃないよ!」

ダイスケはん「ノーカモンやろ」

 

といった流れに失笑してしまったのは俺だけではないはず。

 

さらにディックはトップロープから得意のセントーンを喰らわそうとするが、ヒロムがEVILをロープにぶつけた衝撃で足を踏み外し、金具に股間を派手に打ち付けるというプロフェッショナルなズッコケにまたも感動。

ディックがディックを打ち付ける、さすが世界を股に掛けた男である。

 

ここから再びヒロムのチャンスとなり、なんと勝利パターンフルコースのデスバレーボム→TIME BOMB→TIME BOMBⅡと、まさかのジュニア王座&2冠王座トリプル戴冠という快挙が濃厚になるが、俺たちは知っている

 

カウントの最中にレフェリーが場外に引きずり落とされることを。

 

誰もが、例外なく、この瞬間に100%確実な予知能力を発揮したであろう。

コーラを飲めばゲップが出るのが当然であるように、カウントすれば海野が引きずり落とされるシステム。社会のルール。この世の理。

予感は見事的中し、ディックのお得意のワイヤー首絞め攻撃が繰り出されると、会場は「コロナなぞ知るか」とばかりのブーイングの嵐となる。

その後は、金的からの無情なるEVILにてヒロム惨殺。

圧倒的モヤモヤ感の残る勝ち名乗りを前に、怒りを抑えきれないライガーさんが愚痴りまくるのであった。

 



内藤哲也の逆襲がはじまる

 

33分57秒、EVILの勝利にぜんぜんコメントする気がなくなる実況席。

静まり返る会場。

虚しく鳴り響くEVILのテーマ曲があまりにもカッコ良くて最高なのである。

最近の新日のプロレスラーの入場曲の中では断トツでカッコ良くないかコレ。

 

で、石森までが笑顔でリングに入ってきてヒロムを襲撃といった地獄絵図の中、なんと内藤哲也が今さらながらに登場する。

お前、もっと早く来れなかったのかよ。といった無粋なことは言わないでおこう。

 

しかしこのときに内藤はなかなか良かった。

睨み合う両者の姿に、内藤の「本気の怒り」が垣間見えて非常に緊張感があり、まさに主役登場といった感じ。

 

内藤「最近よく “正義” って言葉を使ってるようだけど、正義って言ってみたり、ダークネスって言ってみたり、もしかしてEVIL、迷ってるの?」

 

内藤の切れのあるマイクにEVILは成すすべ無しである。

ベルトのレンタル期間は終了。

早くも、内藤とEVILのリマッチが約束された。

つーことは、舞台は8.29神宮球場だろうか。

なかなかハイペースだよね。

 

 

 

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Comment

  1. デルピッポ より:

    村田アナにも言うことが変わらないと言われてしまったEVILのコメント力…
    ロスインゴ時代は周りに内藤、鷹木、ヒロムとマイク上手い人がいっぱいいたのに何も勉強してなかったのかなぁと思ってしまいました。同じく全然しゃべらないSANADAも地名を変えるだけで大盛り上がりになる鉄板ワードを手に入れているというのに…

    試合終了後出てきた内藤の「もしかしてEVIL、迷ってるの?」というマイクは燃えましたが、やはり内藤はベルトを持ってないほうが輝くというジレンマに陥りました。

    • devonyamaoka より:

      どうも! EVILはムリにしゃべらなくていいのではないかと思いますね。そのための東郷さんじゃないのかとw ロスインゴにいてもやっぱコメント苦手な人は苦手なままなんですかね。そういう意味でSANADAは言葉少なで盛り上げる天才かもw たしかにベルトの無い内藤。反体制の内藤が生き生きとしているのは皮肉ですよねえ。

  2. IPSILON より:

    私、コテコテの乱入劇は好きじゃなく嫌悪してましたが。

    >プロフェッショナルなズッコケにまたも感動
    >ディックがディックを打ち付ける、さすが世界を股に掛けた男である。

    読んだ瞬間「ブフッ!」と、飲んでたコーヒー噴きそうになって、咽ながら笑ってしまいました。
    後から試合のビデオ見たら、ディック乱入の度に可笑しくて可笑しくてw
    もうヤバイです、プロフェッショナルな芸人としか見れない。

    • devonyamaoka より:

      どうも! コテコテの乱入でもしっかりと魅せるプロ。それが東郷さんのディック芸ですw

  3. リック より:

    天丼は2回まで。

    いくらなんでも試合展開が一辺倒過ぎます。
    EVILのピンチ→乱入→なんやかんやレフェリー見てない
    →てってれー→EVIL!
    この展開でオカダ内藤ヒロムと3戦連続…乱入の良し悪しではなく、単純に飽きました。オカダの興味ない発言も納得。

    ブーイングを非難する声が少ないあたり、本気で観る側のフラストレーションが溜まってるんだと思います。
    内藤が勝つまでの予定調和と言えばそれまででしょうけど、もう少し展開を変えることはできなかったんでしょうか…。

    • devonyamaoka より:

      どうも! EVILの試合に関してはもはやこれしか無いんじゃないかってくらい天丼の応酬ですよねw なんなら前哨戦でも似たような感じになっている気が。コメントもそうですが、EVILではやはり世界観を広げることは難しいのかもしれませんね。東郷さんを上手く使って、プロレス以外のパフォーマンスを伸ばして欲しい気がします。

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