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【内藤哲也 VS EVIL】全人類が泣いた。悶絶のEVILショック!【DOMINION in OSAKA-JO HALL】

 
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コロナ騒ぎで疲弊した俺たちのすさんだ心に潤いを与えてくれる一服の清涼剤。

いや清涼剤というよりは、刺激物というか劇薬というか、とにかく俺たちは良くも悪くも精神を大いに揺さぶられ、この世界に生きていることを実感できた。

破壊なくして創造なし。

決別なくして成長なし。

裏切りなくしてプロレスなし。

そうだ。プロレスは「裏切り」を描いているからこそエンタメたり得るのだ。

人間は、一生の社会生活で何度か厳しい裏切りに合う。

家庭で、学校で、会社で、恋愛で。

強い者・弱い者・持つ者・持たざる者、そんなものは関係なく、誰もが裏切り、裏切られる。

そして、すべての「裏切り」にはのっぴきならない個人的な理由がある。

「裏切り」が悪しき事だって?

そんなの誰が決めた?

社会生活において、生きとし生ける者に平等に与えられた権利、それが「裏切り」だ。

「裏切りはよくないよ」などと言うタワゴトに薄ら笑いしながらNOを突き付けるエンターテインメント、それが俺たちのプロレス。

前日の『NEW JAPAN CUP 2020』決勝戦でセンセーショナルかつショッキングな “裏切り劇” を敢行したキング・オブ・ダークネスEVIL、そのターゲットはもちろん、パレハであり2冠王者の内藤哲也。

つまり、本当の「裏切り」はこの日、7.12『DOMINION in OSAKA-JO HALL』メインイベントから始まるのだ。

 

“何がなんでも優勝する”

 

そのために必要だった「BULLET CLUB」の後ろ盾を利用し、内藤を、いやロス・インゴベルナブレス・デハポン全体をぶち壊すために卑劣なる行動を起こしたEVIL。

NJC一回戦から見え隠れしていたみなぎる覚悟は、まさにこのタイトルマッチへと向かう破壊衝動そのものだったのだ。

35分間に及ぶタイトルマッチは、「お前らを地獄に叩き落してやるぞ!」というクリエイティブかつテロリズム的な思考で展開する裏切りのドラマ。

自分が育て上げた男が目の前に立ちはだかり、圧倒的な闇の攻撃で痛めつけられる内藤の姿に、かつて見たヒーロー物語を彷彿しない者などいないだろう。

試合後に、敗北した師匠の仇討として闇と対峙する兄弟弟子の高橋ヒロムなんか、そのまんま俺たちの大好きなストーリー展開じゃないか。

なんだこれは?

『アベンジャーズ』か? 『スターウォーズ』か? 『レディ・プレイヤー1』か?

いやちがう。

 

EVILだ。

 

 



闇に引きずりこまれる哀しき2冠王

EVIL VS 内藤哲也

 

この試合、俺の個人的な感想としては、もはや試合そのものよりも画的にめちゃくちゃ面白かったというのが正直なところで、とにかくとんでもないシーンの連発で一瞬たりとも目が離せない濃密な時間だった。

オープニングの入場シーンから、期待と興奮がメガマックス&フルスロットル状態。

なぜなら、あの “ロスインゴのEVIL” から “バレクラのEVIL” へと変貌したたった一夜で、入場曲からコスチュームまでガラリと変わって登場したからである。

 

もう今までのEVILはそこにはいないのだ。

実況席で、弱々しく憔悴しきった表情でEVIL入場を見つめるミラノさんの顔がそれを物語っている。

これを俺はミラノさんの「傷心芸」と名付けたが、この後試合中にミラノさんはさらなる切れ味の逆上っぷりを見せるので、それについても後で触れたい。

 

さて、バレクラの面々を引き連れてリングインしたEVILの後に、たったひとりで堂々と、そして哀しみをたたえながら入場してくる内藤哲也

このシーンもムチャクチャ泣けるんだよ。

入場シーンだけで泣けてしまうとんでもないタイトルマッチだ。

 

試合前のライガーさん「セコンド引き連れてきたら乱闘になるのは目に見えているタイトルマッチですよね」

 

つまり、バレクラのEVILがセコンド介入を仕込んでいるのは誰の目から見ても明白。

そもそも内藤自身が、過去に同じような手段で、当の本人であるEVILを介入させて無法勝利をもぎ取っているんだからそんなもん警戒しないほうがバカなのだ。

しかし、今日の内藤はたったひとり。

これも裏切ったEVILに対する師匠としての “意地” なのかもしれない。

試合は序盤から、なぜか王者であるはずの内藤のほうが追い詰められているかのような空気が漂う。

いつもはマイペースな動きで相手を挑発する余裕のある内藤だが、この日は顔に緊張感が漂い、まさにEVILを恐れているかのような慎重さを見せているのだ。

傾向と対策がバッチリのEVILは、そんな後手に回った内藤をラフファイトで翻弄するだけのカンタンなお仕事。

容赦ないヒザ攻めを繰り返し、周囲にあった長テーブルを持ち出し、パイプ椅子もしっかり使うロジカルなインサイドワーク。

なによりもEVILの表情が良すぎる。

内藤をバカにしてニヤニヤと笑いながら攻める姿は、今までのクールで不器用そうなEVILのイメージとはかけ離れている。

長テーブルへのニークラッシャー、底が抜けるほどのパイプ椅子での殴打と続き、予想通り石森&邪道の乱入が行われ、ここまではバレクラや鈴木軍の試合ではよく見る光景である。

しかし、土壇場のラストもラスト、筋肉ムキムキでシャツがパッツンパッツンでボタンも締まらねえようなゴツいBUSHIが内藤の元へ駆け寄るからホラーである。

 

野上アナ「BUSHIです!」

ミラノ「あ、BUSHIなら良かった」

ライガー「BUSHIにしては体つきが・・・」

 

といった白々しいコメントが寄せられる中、BUSHIっぽさがその「マスクだけ」で、ある意味 “変装する気ゼロ” なその男がワイヤーで内藤さんの首を絞めて殺しにかかる。

どよめく大阪城ホールは、すでに観戦ルールである「大声の声援禁止」の縛りなど観客から抜け落ちているという闇展開。

といった流れで、EVILが覇者で王者の3冠王を手にしたのであった。

この試合「面白い刺激的なシーンを繋げたら、結果的にEVILが勝利していた」という解釈が正しいかもしれないね。

 

 

 

ヒロムの登場でさらにエモーショナルに!

 

試合中にバレクラ勢の介入を阻止して内藤を助けたヒロムが、試合後にも登場する。

しかし、ディック東郷にマスクを奪われたのか知らねえけどBUSHISANADAはその頃何をしていたのだろうか?

EVILと新パレハのディックさんが内藤を蹂躙しているところに駆け寄ったヒロムが、これまた熱い。

 

ヒロム「おい、EVIL、今どんな気持ちだ? 人を裏切るって、どういう気持ち? どういう感覚なの? 教えてよ」

 

感情的でありながら、怒りを抑えて相手を責めるように、相手の良心に訴えかけるかのように伝えるマイク、ここにヒロムの凄さが見て取れる。

それに対し、EVILはバカにしたようにニヤリと笑うだけ。

素晴らしいやり取りだ。

完璧に光と闇のライバル同士の対立構造を描いている。

同期とも呼べる2人が、新日本プロレスの中心、最前線の最先端の場所で対峙しているというエモさ!

いままでずっと新日を見てきて、なおかつロスインゴのファンである人達が本当に羨ましい。

こんな凄いシーンをリアルタイムで体感できるなんて、贅沢すぎてズルいよ!

 



そしてファン代表ミラノもまた玉砕

 

ミラノさんのEVIL好きはもはや業界でも有名は話。

そんなミラノさんがNJC決勝戦での裏切りで傷心し、泣き顔まで晒すという失態を演じたが、この日も本当に素晴らしいものを見せてくれた。

「裏切られた、でも、信じたい」というミラノさんの気持ちは、彼氏に二股している証拠があるのに頑なにそれを否定する彼女みたいな心境なのかもしれない。

あげく「信じる者は救われる」とかインチキ宗教みたいなこと言い出したからマジで重症である。

そんな可哀想なミラノさんを、男前なEVILはしっかりとフッてあげるので好感度大。

卑劣な男であれば、どっちつかずで思わせぶりなしぐさを見せて彼女を繋ぎとめるだろうけど、EVILは思いっきりひどくフッて次の恋へと進むよう促してくれる。

EVIL、あんたいいオトコだよ。

試合中にわざわざ実況席まで出向き、ミラノさんが大事にしているグッズを奪い取りぶっ壊すEVIL。

すると、なんとミラノさんは逆上してフェンスを乗り越えEVILに突進するというとんでもない行動に出るではないか!

 

おい! フラれて逆上して襲ってくるなんてメンヘラすぎるだろ大丈夫か?

 

という俺たちの心配をよそに、EVILに思いっきりぶん投げられ鉄柵にぶつけられてミラノ死亡。

「恋愛のトラブルで恋人に襲われそうになったら、容赦なく痛めつけろ」というEVILさんのメッセージ、青少年のみなさんはくれぐれも参考にしないで頂きたい。

 

 

 

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Comment

  1. らんち より:

    物凄かったですね!
    試合内容は置いておいて、この一連の流れは全然予想できず、大興奮でした。
    ミラノさんが颯爽と柵を飛び越えた時は興奮のあまり鼻血が出るかと。
    ゴツいBUSHI登場ももうバッチリで。

    前日にオカダが勝ってお客さんを盛り上げて、当日内藤が勝って「デ・ハポン」の合唱で締めて、連日でコロナ疲れのお客さんを最後に癒すんだろうな、って。
    まあお客さんの為にも今回は予定調和ありきだよねって生温いことを思っていました。
    ここまで思い切った流れとは全く予想できず。

    デヴォンさんが書かれていた通り、トーナメント中、鬼気迫るものがありましたもんね、EVIL。
    『物事が変わるのは一瞬』
    これを殊更に吹聴することなく、無言のまま推し進めたのはかっちょええなあと。

    ロスインゴはもうベビー集団じゃんって違和感はずっとあって、
    今回のEVIL離反のおかげで、逆にそこの位置に違和感が無くなるというのは上手いなあと。
    ヒロムの行動が狂気を見せつつも完全に『善』ですもんね。

    • devonyamaoka より:

      どうも! そうなんですよね。EVILは今シリーズで黙々とあのサプライズへの計画を遂行していたと思うと、「物事を変えるのは一瞬」という言葉の重みがわかるというか、口だけなら誰でも言えるけど、行動として見せるのは努力と覚悟は必要なんだなあってつくづく思いましたw ムキムキのBUSHI、マジで驚きすぎて笑ってしまいました。とにかくコロナ明けにこれだけのインパクトを見せたEVILに拍手を送りたいです。内藤とEVILが対峙したら、もう内藤が完全にベビーですからね。ヒロムもヒーロー的な役割となってEVILに立ちふさがるんでしょうねw

  2. デルピッポ より:

    徹底的に内藤の膝を攻めラフ殺法で内藤を追い詰める姿にEVILの覚悟を見ました。
    デヴォンさんのおっしゃる試合そのものよりも画的にめちゃくちゃ面白かったというのはすごく分かります。YL時代に教えを乞おうとして断られたこととか内藤の初パレハとして凱旋したこととか考えるとあまりにもエモい試合でした。
    そして何よりヒロムとの戦いはエモさの極み。今まさに新日本内の世代交代を見ていますね。
    鷹木はデスペに奪われたベルトの捜索、BUSHIはディック東郷さんに襲撃されていた可能性があるので仕方ないとしてもSANADAは何をしていたんだ?特にEVILとは元タッグパートナーという美味しい立ち位置なわけですしねぇ…

    ミラノさんにとってこの2日間は厄日でしたねw
    でもユニオーネの竜巻といいEVILからの鉄柵攻撃といい一番目立っていたのもミラノさんなのでプラマイゼロということで。

    • devonyamaoka より:

      どうも! 圧倒的なヴィジュアルインパクトだらけでしたね。EVILが内藤を裏切る、そのEVILの前にヒロムが立ちはだかる、シャツがはちきれんばかりにムキムキのBUSHI、EVILの笑顔。 たったひとりSANADAだけ我関せずな感じも笑いましたがw ミラノさんの災難も、他人事なのでとても面白く拝見してしまいましたw 彼、主役でしたよねw

  3. リック より:

    中ボスからラスボスへ…

    まず入場曲が素晴らしい、ラスボスに相応しいシンフォニックメタルのテイストを感じる良曲。
    ビジュアルも髪を下ろしただけなのに不気味さが倍増、メイクに頼らずこの表現は見事だと思いました。

    EVILの戴冠について賛否両論ありますが、自分としては新しい流れが来たことを純粋に喜びたいですね。
    ヒロムとの防衛戦の先には何があるのか?
    海外のBCが戻った時どうなるのか?

    予断を許さない状況ですが、こんな日常が帰ってきたことをなによりも喜びたいのです。

    • devonyamaoka より:

      どうも! EVILの新たな入場曲はロスインゴの時よりも「闇」感もヒール感もアップしていますよね。容姿もうまく差別化できていて良き。
      俺も、このコロナ明けのタイミングでここまで大きな刺激と混乱を与えてくれたという意味でEVILの戴冠は肯定派です。ヒロムとの王座戦も感慨深さのほうが大きくて新時代の幕開けを感じずにはいられないw 海外勢、名古屋に来るんでしょうかね。ちょっと波乱の予感しますw

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