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【石井智宏 VS 高橋ヒロム】プロレスは“ここ”のぶつかり合いだ【NEW JAPAN CUP 2020】

 
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ヒロム「石井智宏、お前に言葉はいらねえ。(胸を叩いて)“ここ” のぶつかり合いだろ? ジュニアもヘビーも関係ねえんだろ? 見してやるよ、俺の気持ち。真っ向勝負だ、バカ野郎」

 

石井「おい、高橋! チャンピオンとしてのプライド、それからてめえがいつも叫び続けているジュニアヘビー級のプライド、全てぶつけてこい!」

引用元:新日本プロレス公式HP

 

ヒロムの言う「“ここ” のぶつかり合い」の “ここ” に対して、石井は「プライド」と表現した。

「心」とか「気持ち」とか「タマシイ」とかよりももっと重たくて、これまでの人生で積み重ねたいろんなモノの集合体を表すキーワードこそが「プライド」なのだ。

結局「プライド」なんだよね。

スポーツ選手が勝負に賭ける、もっとも大きなモノは「プライド」でしかあり得ない。

俺たちプロレスファンが熱狂するすべての試合は、「プライドを感じられるかどうか?」で決まるのかもしれない。

そういう意味で、『NEW JAPAN CUP 2020』準々決勝、まさかのオープニングマッチという贅沢すぎる順番で行われた【石井智宏 VS 高橋ヒロム】の酸欠必死の大迫力プライド争奪戦バトルを絶賛せずにはいられない。

 

「ジュニアもヘビーも関係ない」という文言は、今回のNJCにおいて誰もが口にしてきた言葉である。

しかし、ヒロムは王者だからこそ「ジュニア」であることにこだわる。

ジュニアの俺が王者として、ヘビーの強い奴を倒す。

それが、ジュニア戦線全体への強い誇りと矜持を周囲に示すことになるからだ。

この試合、初っ端から早々に石井さんの戦場に突っ込み、ぶっ倒されても果敢に喰らいつき、2つの必殺技と1つの新技を開放して、まさに己のすべてをぶつけることで勝利を掴んだ高橋ヒロム。

これが王者のプライドである。

 

いや、もうひとつ。

ヒロムにとっての “大きな夢” もまた、その勝因のひとつになったかもしれない。

「ゴールデンタイムのテレビ地上波でのプロレスの生中継を実現させたい」

準決勝が行われる7.3は、地上波ではないがBS朝日での金曜8時の生中継が決まっている。

このタイミングで敗退するなど言語道断。

ヒロムはまたひとつ夢に一歩近づいたんだね。

 



真っ向勝負という美学

石井智宏 VS 高橋ヒロム

 

「勝負」以前に、まずヒロムは “プロレスすることを一心不乱に楽しんでいるな” という印象を受ける。

もう開始のゴングが待ちきれないとばかりにフライングぎみに飛び出し、あの暴力岩石怪人である石井さんにツッコんでいく勢いたるや、授業が終わってチャイムが鳴ったとたんに校庭に飛び出す小学生のようだ。

石井さんは小柄ゆえに2人の対格差はまるで感じないが、やはりパワーと一発の重さ、つまり「火力の高さ」に関しては遥かに上。

さらに打たれ強さ、テクニック、勝負勘もAクラスで、ヒロムが太刀打ちできるのは唯一スピードだけではないか? と思わせて、石井さんってスピードもめちゃくちゃあるよね。

今回のNJCで、ジュニアと闘っている石井さんを見て気付いたのは、やっぱオールマイティだなってこと。

ヒロムもパワーあるし打撃も強い、技も多彩でスピードは上級クラス、防御力もそれなりにあるのに、やはり石井さんの総合力にかなわない感じがして、もう中盤あたりでは石井さんの勝利を確信してしまった。

雪崩式ブレーンバスターを決めて、ヒロムの三角締めをしのいで、相手を一回転させるほどのラリアットを放つ石井さんの迫力。

「もうヒロムに勝てる要素ないじゃん」って思ったときに、ヒロムの凄さに改めて気づいた。

スタミナだった。

激しい打撃の攻防とぶん投げ合いで、石井さんの息が上がってきている終盤に、ヒロムは動く動く。

ダイナマイトプランチャー、デスバレーボム、そしてTIME BOMBといった大技が、ノリノリのリズム感で繰り出されるトランスパーティ状態。

必殺技が返されても、次の手がちゃんと用意されているこの余裕。

ジュニア王者の世界、堪能させてもらった。すごすぎ。

 

 

 

金丸とのタッグは失敗に終わる

タイチ VS SANADA

 

それまで的確で良い事もちゃんとコメントしているのに、タイチのインサイドワークに関しては何も見えなくなる金丸が素敵。

解説席の金丸は、始終やる気の無いタイチとは違って “イイ人感” が溢れ出ているが、タイチへの擁護コメントのときだけ「鈴木軍」しているのが微笑ましいのである。

 

「SANADAも苦しそうな顔してるねw いい顔してるねw」とSっぷりを見せるのぶ。

SANADAに対し「幅広く攻めるね」などと思わず絶賛してしまうのぶ。

そもそも解説席にいる時点で「タイチの試合に介入するんだろうなあ」と視聴者全員に普通に予想されてしまうのぶ。

俺たちの大好きなのぶがそこにいる。

 

なあ、のぶ。

 

案の定、ここぞというタイミングで、解説を放棄しタイチのサポートに回るのぶ。

その後は何食わぬ顔で解説席に戻り、他の解説陣の批判をすっとぼけるのぶ。

 

なあ、のぶ。

 

金丸の話ばかりしてしまったが、SANADAとタイチの試合、面白かった。

タイチが勝つとばかり思っていたので残念な気持ちも大きいが、やっぱSANADAは素晴らしいプロレスラーだなと再認識させられた。

ラストの締めのマイク、超クールでカッコイイのね。

 

 

やっちまったなあ、のぶ(お)

EVIL VS YOSHI-HASHI

 

ヨシハシをしっかりと殺すEVIL。

戦う前から瀕死だったヨシハシに残虐なるトドメを刺すEVIL。

何ひとつ良い試合をするつもりもなく、無駄な時間を一切使わず、最短時間かつ最短距離での勝利をぶんどるEVIL。

いや、なんで戦う前からヨシハシが瀕死だったのかというと、2回戦のBUSHI戦で膝を痛めたからなのであった。

静かに変わるEVIL、派手に何も変わらないヨシハシ。

「変化」へと向かう意思が対照的だったこの2人の闘いは、案の定とんでもない強さの差が出たカタチであっけない幕切れとなった。

先日のブログで書いた内容がそのまま試合で具現化されたような気がする。

「何が何でも優勝する」

この気迫と覚悟はダテじゃない。

準決勝にロスインゴのメンバーが3人も残っているが、やはり「心・技・体」の調和という部分でバランス感覚に優れたメンバーが多いんだから当たり前なのだ。

 



ジュニアの偉大さをまた教えてくれた

オカダ・カズチカ VS 石森太二

 

こだわりのコブラクラッチでの撃破。

オカダはさすがの貫禄をみせたが、それゆえに石森の凄さも際立った試合だ。

石森もまたジュニアの最前線。

2018年のBOSJ決勝戦では高橋ヒロムと超級のスピードバトルを展開し、2019年にはジュニア王座にも君臨したスペシャルな存在である。

旋回式で絡みついての「Yes Lock」のくだりとか、極まり方も含めてゾッとするほど美しかった。

小柄な石森と大きなオカダ、体格差がとても目立ったが、セコンドの外道の存在がハンデをカバーしている感じも見事。

 

石森「今日の初対決、軍配はオカダに上がったけど、俺的にはルーツは一緒で、面白いし、それと俺と28cm以上もデカいなんて、こんな絶好の相手いねぇからよ。今日で、最初で最後の対戦とは思ってねぇから」

 

痺れるコメントだ。

 

 

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