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【自伝】俺がプロレスを好きになった理由 その④

 
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【前回までのあらすじ(コピペ)】
小学校低学年くらいの頃におじいちゃんとよくプロレスを見ていた。しかし俺にとってプロレスは楽しいものではなく、とても野蛮でカオスな世界であり、結局好きにはなれなかった。十数年後、おじいちゃんは亡くなり、俺は1人暮らしをして青春時代を満喫していたが、プロレス好きの友人や先輩との出会いをきっかけに、再びプロレスに触れることを決意する。それは、プロレス好きだったおじいちゃんを理解するための長い旅のはじまりであった。

 

なぜおじいちゃんはあれほどまでにプロレスに夢中だったのか?

亡くなってしまったおじいちゃんに直接聞くことができないのであれば、イタコみたいに霊界と交信するといった降霊技術を今から習得するよりも、俺自身がプロレスを見てその謎を解く努力をしたほうが手っ取り早い。

幼い頃はその面白さを理解することはできなかったけど、いまの俺ならその魅力に気付けるかもしれないし。

といった理由でレンタルショップを訪れ、借りて来たのが『Uインター プロレスリング ワールドトーナメント』のビデオだったので、予期せぬ混乱に陥ることに。

昔おじいちゃんと見ていた金曜8時のプロレスとは、なんか違う。。。というかぜんぜん違うじゃん。

プロレスにはいろんな団体があり、当然それぞれスタイルや方向性が異なっているということを知らなかった。

たとえば俺の好きな映画業界でいうと、制作スタジオによって題材や作風、表現のスタイルにそれぞれ個性があるのに似ているのだろうか。

好きなタイプの映画を見続けていたら、意識したわけじゃないのに意外とどれも同じ制作会社だったなんて経験が、映画ファンにはよくあることだ。

余談だが、2019年の俺は「A24」という制作スタジオの作品ばかり観ていて、実際ほとんどの作品が俺の好みに合っていて面白かったよ。マジでおすすめ。『ミッドサマー』とか。

 

そんな感じで、プロレスにも映画同様にそういった一面があり、見る側の「好み」に合ったモノを探すところから始めなければいけないのかもしれない。

しかしだ。

いまの俺にとって重要なのは、好みのプロレスを探すことではなく、“おじいちゃんの好きだったプロレスを理解すること” であるゆえに、多少趣旨が異なるのだ。

回り道なんかしていられない。

とっととおじいちゃんのプロレスにたどり着かねば。

残念ながら、さっきのビデオは失敗に終わった(初心者には難解だった)

では、次に見るべきモノは何か?

 



 

レンタルビデオショップの格闘技コーナーの前で立ち尽くすも、なんと数分後には答えを導き出していた俺。

実は、先ほど返却した失敗ビデオ『Uインター プロレスリング ワールドトーナメント』の中に大きなヒントが隠されていたのだ。

それはビデオの冒頭、トーナメント開催の記者会見の様子が映し出されたプロローグの部分。

会見の長テーブルに大量の札束が並べられ、記者たちの見守る中、主催者(らしき人)が「トーナメントに特別招待選手を招く」などと話していて、要は「いろいろあるプロレス団体のトップ選手のみなさんをこのトーナメントに招待しますよ」という表明だった。

いわゆるこの大会、『グラップラー刃牙』でいうところの最大トーナメント、『修羅の門』でいうところの全日本異種格闘技選手権、『喧嘩稼業』でいうところの陰陽トーナメントといった、団体を背負ったプロレス版の “最強決定戦”  をやろうとしていたのだろう。

結果的に、そんなマンガみてえな大会が現実にできるわけないよねって感じで、各団体にも軽くあしらわれたようだが。

しかしこの “特別招待選手” こそが俺の今後の行動を占う重要なヒントとなる。

だって、ビデオの冒頭のたった2~3分とかそこらの記者会見映像で、無知だった俺が各団体のトップ選手の情報を得ることができたんだから。

 

【トーナメント特別招待選手5名】

・橋本真也(新日本プロレス)
・三沢光晴(全日本プロレス)
・天龍源一郎(WAR)
・前田日明(リングス)
・船木誠勝(パンクラス)

 

記者会見で発表されていたのはこの5名の名前である。

とはいえ、ビデオを見ながらメモを取っていたわけじゃないので、当時ビデオショップでこの5名全員の名をハッキリ思い出すことができなかったことは言うまでもない。

特別招待選手、誰だっけ?

えーと、船木ってのがいたな。あと前田? あと・・・えーと・・・・

などと記憶の片隅にある名前を引っ張り出す作業をする俺だが、なぜか出て来たのは船木や前田といった地味な名前の人たちで、橋本や三沢といったポピュラーな名前はぜんぜん思い出せなかった。

「天龍」なんて、メチャメチャ覚えやすい名前なのにそのときはまったく出てこなかったからびっくり。

これもまた神のイタズラなのであろう。

そんな状況の中、目の前のビデオ棚にあったパッケージの「船木」という名前にピントが合ってしまったのである。

 

トップ選手発見!!!!

 



 

『パンクラス バウトレビュー 船木誠勝』

おお、これは凄いぞ。

「パンクラス」ってのはもはや完全に初耳の団体だけど、トップ選手の船木の試合のみがランキング形式で収録されているだけでなく、本人の解説付き!

つまり、パンクラスを初体験できるだけでなく、勉強もできるのだ。

これを見れば、金曜8時に見ていたおじいちゃんのプロレスに大きく近づけるに違いない!

いや、確実に近づける!!!! 勝った! 第三部完ッ!

嬉々としてそのビデオを手にレジへダッシュする俺。

 

今思うと、俺はおじいちゃんのプロレスに近づくどころか、近づこうとすればするほどどんどん遠ざかっていた。

まるで人生みたいだ。

「パンクラス」は、先日見た「Uインター」よりもさらに難解かつプロレスからかけ離れた世界観であり、もはや格闘技であった。

そして、当時の俺はあまりにも若かった。

このビデオの鑑賞後、俺はなんと「おじいちゃんの好きなプロレス」のことなどすっかり忘れ、パンクラスの世界へと傾倒していくことになるのだ。

秒殺、打撃、タックル、サブミッション。こんな刺激的なワードが次々に飛び出す総合格闘技に新たな興奮を得た若き俺は、パンクラスにハマり、さらにUFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)へと興味を広げていく。

グレイシー柔術の強さを認識していくと共に、俺の「おじいちゃんの記憶」もどんどん消え去っていく。

 

プロレスなんかどうでもいいや。

格闘技って最高じゃん!

 

こんな感じで、俺は見るべきプロレスにまったく触れられないまま、道をどんどん踏み外していくわけだ。

Uインターという格闘プロレスからはじまり、パンクラスへと流れてしまい、挙句の果てのアルティメット。

知っているプロレスラーは高田と船木とシャムロック他、パンクラシストのみなさん、という見事な偏りっぷり。

このまま俺は、格闘技を追い続け、いつのまにか大好きだったおじいちゃんは忘れ去られていくのだろうか?

そんなタイミングで、またも奇跡ともいうべき大きな事件に遭遇する。

 



 

時は1995年。

俺がレンタルビデオの格闘技コーナーで、悩みに悩んだあげくにUインターのビデオを手に取ったあの日から1年も経たずに、とんでもないことが起きた。

 

「新日本プロレス対UWFインターナショナル 全面戦争」

 

まるで、おじいちゃんが迷える俺を呼び戻すかのように、目の前にあの、ずっと知りたかった「金曜8時のプロレス」が突如現れたのである。

 

 

つづく(やめたい)

 

 

 

【過去の記事はこちら】

その①

【自伝】俺がプロレスを好きになった理由 その①

その②

【自伝】俺がプロレスを好きになった理由 その②

その③

【自伝】俺がプロレスを好きになった理由 その③

 

 

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Comment

  1. よろしくCRドック より:

    やめたいって…マジで止めそうだから怖い。笑
    その⑤以降の更新、一応期待してま~す。で次期シリーズ「鈴木軍との出会い」からの~「ヨシハシとの運命の出会い」
    どれも楽しみだ~!

    • devonyamaoka より:

      どうも! プロレス含めて日常がぜんぜん回復しませんが、いかがお過ごしですか!
      このブログもぜんぜん更新しておりませんが、時期シリーズ、この混乱を無事に生き延びられたらいつかやりたいです!
      CRドッグさまもお身体に気を付けてくだされ!

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