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【2.22後楽園】心優しき野人、最後の咆哮【中西学 引退記念大会】

 
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気は優しくて力持ち、ワシが中西学じゃ!

 

俺たちにとっての「気は優しくて力持ち」の代名詞と言えば、少年漫画『魁!!男塾』の虎丸龍次であることは誰もが納得するところであるが、この日、2.22新日本プロレス後楽園ホール大会『中西学 引退記念大会』をもって、今後の「気は優しくて力持ち」の代名詞を野人・中西学とすることを約束したい(誰に?)

 

 

長州「中西は、リングの上での表現が優しすぎたかな」

 

そのパワフルちっくな風貌と穏やかで天然な性格から、“心優しきモンスター” としてファンに愛され続けた中西さんではあるが、正直なところ、いや本当に申し訳ないんだけど、ここ最近は中西さんのプロレスを見ているのがツライなあなんてことを思ってしまっていたことをここに正直に告白しよう。

やっぱ目に見えて、あからさまに動きが悪いような印象を受けており、特に現状のスピード感&迫力で魅せる新日本プロレスのリングにおいてはその愚鈍さ(めっちゃ失礼)が目立ってしゃーない。

そんな矢先の引退発表ということで「まあ、よく決断したね偉いね」といった心境しかなかったわけだが、引退記念興行のラストマッチを見て図々しくも涙を流してしまったのだ。ほんとごめんなさい。

中西さんと言えば、1999年の『第9回 G1クライマックス』での優勝をリアルタイムで体感し、「おお闘魂三銃士の次のスターとなるのはこの男なんかいな」なんてことを漠然と思ったりしたが、当時の俺は90年代後半から怒涛の総合格闘技ファンへとシフトチェンジをしている真っ最中だったため、真剣にプロレスなんぞを見ていなかった(そういえば、中西さん「プライド」にも出ていた気が)

よって、全盛期の中西さんに出会うことは叶わず、長い年月を経て再び新日本プロレスを見始めた2016年には、すでに中西さんは動けない第3世代という立ち位置へと後退していたのであった。

てなわけで、中西さんの活躍の場と言えばプロレスのリングよりもテレビのバラエティー番組といった印象のほうが強く、たとえば『水曜日のダウンタウン』での  “食べる”  系のロケ企画なんかでは、そのポテンシャルの高さ(タレントとしての)をいかんなく発揮されていたのが凄かった。

プライベートでも「モンスターモーニング」なるtwitter芸を確立しており、これはホテルなどの朝食バイキングをいくつもの皿に盛りテーブルに所狭しと並べた画像と共に「おはようドン&いただくドン!」といった意味不明なセリフと共に更新されるツイートで、地方巡業時の風物詩となっている。

大人でもなかなか食いきれないであろうほどの、まさに “モンスター” 級の大量の食い物が並んでいるが、意外と野菜多め&納豆多めのヘルシーチョイスで、ただの暴飲暴食ではないことは明らか。

中西さんのムキムキな筋肉やパワーは、きっとこれで維持されていたんだろうね。

 



中西学を介錯する4発の必殺技

中西学ラストマッチ
中西学&天山広吉&小島聡&永田裕志
VS
棚橋弘至&飯伏幸太&オカダ・カズチカ&後藤洋央紀

 

プロレスラーが10人いたら、10通りのいろんな引退があるんだね。

なんてことをしみじみと感じた。そしてそれを「羨ましいな」なんて思ってみたり。

ちょうど1年前に引退した飯塚さんのラストマッチなんかマジで異様すぎていまだに思い出して泣いたりするけど、今思えばアレ以外の引退は考えられなかったりするので、引退もまた個性なんだよきっと。

歩んだ道、培ったキャリア、出会った人たち、そしてどれだけ愛されたか等が、その人の「引退」の形を決定づけるのかもしれない。

中西さんの引退試合、横には共に切磋琢磨した盟友3人が仲間として立ち、目の前には自分を乗り越えて羽ばたいた輝ける後輩たちが立ちはだかる。

これが中西さんの  “レスラーとしての軌跡”  そのものなんだ。

中西さんは現役として、新日本プロレスの未来を創るという大きな仕事をしっかりやり遂げた。

もはやそれを否定する者などそこにもいない。

後藤のGTR、飯伏のカミゴェ、オカダのレインメーカー、そして棚橋さんのハイフライフローと、トップ戦線の選手たちのそれぞれの必殺技すべてを受ける中西さん。

1発だけでも立てなくなるほどの圧倒的ダメージを4発連続で叩きこまれるわけだが、かつてそんな壮絶な引退試合があったのだろうか。

中西さんの頑丈な身体だからこそ成し得たとんでもない散りっぷりだ。あんたすげーな。

4人の必殺技は、最前線の “痛み” であり、新日本の “誇り” でもあり、去り行く中西さんへの最高の “感謝” でもあるわけで、それにしてもすべて喰らってマットに大の字になっている中西さんマジでしんどそうだった。

でもさ、この日のためにコンディションは万全な第3世代が、スター選手たちを相手に最高の試合をして見せたの、本当に感動しかない。

これが中西さんの底力であり、プロレスラーとしての意地なんだね。

 

中西「これで終わりやのうて、ホンマに、あの、現役は終わりなんですけど、1度プロレスラーをしたからには、死ぬまでプロレスラーやと思ってますんで。マサ斎藤さんもそう言うてはりました。せやから死ぬまでプロレスラーでトレーニングを続け、そして第二の人生、おもいっきり歩んで行きたいと思います。ありがとうございました!」

 

なんか、俺は中西さんを応援し続けたファンじゃないし、動けていない頃しかちゃんと見られていなかった人間だからこんなこと言えた義理じゃないかもしれないけど、それでもやっぱ言いたい。感謝を全身全霊で表明したい。

中西さん、長い間おつかれさまでした! そして新日本プロレスを盛り上げてくれて、こちらこそ本当にありがとうございました!

 



レジェンドたちに恐縮する中西さん

 

中西さんのラストマッチ後の引退セレモニーが、これまた良い雰囲気でほっこりしたことも書き足しておこう。

第3世代の面々による中西さんへのメッセージなんか、和気あいあいとしていて彼らの絆の強さを存分に見せつけられた感じだった。

中西さん、ほんとみんなに愛されていたんだね。

さらに大物レジェンド連中を前に恐縮しまくる中西さんが可愛くて。

なにより、試合を観客席で観ていたという馳さんやゲスト解説の長州さんが、久々に観たという新日本プロレスを楽しんでくれていたというのが本当に嬉しかったりする。

 

馳浩「実は今日、初めて、初めてですね、最初から最後まで、観客席で新日本プロレスを見させていただきました。中西! 面白かったよ。よかったよ、お前! 」

 

この言葉、中西さんはもちろんだけど、ファンとしても悶絶するほど嬉しい。

新日本プロレスのレジェンドたちが、現在進行形の最新の新日本プロレスを「面白かった!」って手放しで楽しんでるんだよ、こんな光栄なことないよね。

俺は馳さんのこのコメントで大泣きしてしまった。

なんか、中西さんが全部繋げてくれたような気がする。

過去と未来、イイときも、ダメなときも、新日本プロレスはずっと最高なんだってこと、中西さんが改めてみんなに伝えてくれたような、そんな気がした幸せな引退興行だった。

 

 

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Comment

  1. ogotch より:

    中西選手、お疲れ様でした。

    「サポーター」をつけずにリングに上がる
    数少ないレスラーのお一人でした。

    性格が穏やかすぎることが災いして、
    ファンの皆様は歯痒いこともあったと
    思いますけれど。

    コレはコレで素敵なレスラー人生だと
    私は強く思います。ええ。

    第二の人生にも良いことがありますように。

    オリンピアン(オリンピック選手)出身の
    プロレスラーって、不遇なことが多いので
    本当、幸せになってほしいです。

    • devonyamaoka より:

      どうも! 本当におつかれさまでした!ですね。優しすぎたって長州の言葉はなかなか納得してしまいましたが、中西さんみたいにファンに愛されてこうして引退できること自体がスゴイですよね。次はタレントとかでも活躍するのかな。昨年は映画にも出ていたし、役者もいけるかもしれません。楽しみですw

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