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【東京ドーム2DAYSその⑤】イッテンゴでもエースは輝く【WRESTLE KINGDOM 14】

2020/01/11
 
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『WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』2DAYSのメインとなる大きなテーマは、史上初の2冠王座をめぐる物語だった。

それに加え、他タイトルのベルト争いも激化し、超強力かつ個性的なレスラーたちが大暴れする群雄割拠の様相を見せる。

まさにドーム2連戦を成功させるのに相応しい、選手層の厚さと試合レベルの高さを誇っている今の新日本プロレス。

そんな歴史的大会において「イッテンヨンに棚橋が出ない」という、まさかの英断に踏み切ったことは、かなり強気だなと感心する。

 

棚橋「いちレスラーとしては1.4に出られないことはムチャクチャ悔しいです。2004年から1.4東京ドームに出場してきて、その記録が15回で途切れるわけなんで」

 

1.5に出るんだからいいじゃん。

などという問題ではなくて、エース棚橋が1.4に向けたストーリーの中に組み込まれていないことの違和感は大きい。

これまでで最も多くドームのメインイベンターをつとめた棚橋を、あっさりとお休みさせてしまうとは。

しかし、1.5に用意されたのは圧倒的ゴージャス感に満ちたスペシャルシングルマッチだ。

棚橋弘至 VS クリス・ジェリコ

夢の対決とも言えるレジェンド同士の闘いがここに実現した。

舞台となるのはドーム2日目のセミファイナルである。

この日は、ザックとSANADAの高次元テクニック合戦があり、USヘビー級王座戦での鈴木みのる乱入、飯伏とジェイくんによる残酷なる3位決定戦と、ここまで面白すぎる展開が続いた中でついにその時が来た。

さあ、観客の興奮も最高潮というこの状況で、我らがエースがどんな試合を魅せてくれるのかお手並み拝見だ!

などという気持ちで、期待と緊張に打ち震えている俺の目の前に流れだした煽りVTRがコレ。

 

 

 

 

おい。

 

俺の緊張感を返せ。

 

 

棚橋「ジェリコ! スーパースターなのは認めるよ、でもな! 一回サプライズVTR流しただけで、しれっとドームの試合決めやがって、対戦要求が雑じゃないか?」

 

一体どの口が言っているのか?

などという無粋なツッコミはやめておこう。

これこそ棚橋さんらしくて微笑ましいではないか(大爆笑したが)

 

 



圧倒的幸福感。すべてにおいてパーフェクト!

スペシャルシングルマッチ
棚橋弘至 VS クリス・ジェリコ

 

これぞプロレスって感じの最高の試合であった。

棚橋さんとジェリコ、極上の闘い、極上の駆け引き、極上のパフォーマンス。

最初から最後まで幸福感に包まれたような神の領域の試合。

序盤の腕の取り合いから、双方が閃きに満ちた攻防を繰り返しているのが十分伝わる。

棚橋さんがマッスルポーズで挑発すれば、ジェリコはエアギターで逆に挑発するなど、とにかく2人がノリにノッているのだ。

フィニッシュとなった “ウォールズ・オブ・ジェリコ” の美しさったらなかった。

仕掛けているジェリコはもちろん、極められている棚橋さんまで美しいから困ったものである。

 

試合後のジェリコは棚橋さんをこう評価する。

ジェリコ「彼が持つファンとのつながりがリングの中でも感じられて、それが凄くうれしかった。彼が素晴らしいショーマンであることも肌で感じることができた」

 

この2人の共通点は、スーパースターの誇りを持ちながらも決して驕らないところだろう。

誰よりも厳しく現実を見据えていて、嘘が一切無い。

プロレスから誠実さがひしひしと伝わってくる。

それが人間的魅力につながり、ファンからの厚い信頼へと昇華されているに違いない。

お互いを尊敬しているからこそできる試合、そしてこれまでの経験値、キャリアを総動員してこそ生まれる試合。

ジェリコが日本で試合をすることは当分無いということだが、近いうち必ず、また大きなタイミングが来ることを願っている。

 

 

外道が飯伏をあざ笑う

スペシャルシングルマッチ
ジェイ・ホワイト VS 飯伏幸太

 

前日1.4大会で敗北した者同士によるスペシャルシングルマッチ。

この闘いに何の意味があるのか?

おそらく、今後行われる2020年のシリーズにおいて、この試合の結果が何等かの方向性を示すことになるのかもしれない。

確実なのは、勝った者は2冠王者への挑戦権にもっとも近い存在になるということだろうか。

絶対王者オカダをギリギリまで追い詰めた飯伏、外道との悪の連携でここぞという局面で勝利をもぎ取るジェイくん。

実力的にどちらが勝ってもおかしくない闘いだが、やはりどう考えても最重要ポイントは外道さんなのである。

特に、2人ともあれほど厳しい闘いをした翌日ということで、身体的なダメージや疲労が確実に残っている状況。

そこでは、卑劣なトラップ職人である外道さんの存在は脅威でしかない。

で、試合終盤、カミゴェを喰らいそうになったジェイくんが、飯伏を振り回してレフェリーのマーティ浅見にぶつけたら、浅見のやつがありえないほどぶっ飛んで場外に転げ落ちてしまったシーンを見て、これはもうジェイくんの勝利は確実だなと。

ここからは外道さんの独壇場。

メリケンサックを片手に縦横無尽に細かい介入を繰り返し、可哀想な飯伏を翻弄。さすがである。

外道さんの素晴らしい仕事ぶりで、ジェイくんはトップ争いをギリギリ生き延びたのであった。

 

 

何度見てもこの2人は天才的攻防すぎる

ブリティッシュヘビー級王座戦
ザック・セイバーJr. VS SANADA

 

ザックとSANADAとのブリティッシュ王座をめぐる争いは、記者会見からもうすでに面白かった。

年末の前哨戦ではお互いが丸め込みでの1勝1敗で、あろうことか最終戦ではSANADA負傷により急遽BUSHIとのシングルマッチが組まれて、まさかのザックが一本取られるというハプニングもあった。

ドーム大会の中では比較的に地味な印象のタイトルマッチなのに、盛り上げ方ではナンバーワンに近いエンタメ性を有していたのである。

そしていざ本戦が始まってみると、また別の次元で面白すぎるから凄い。

とにかく速い。

オスプレイやヒロムの物理的スピード感とはまた違う、頭脳をフル稼働させて極め合いする発想力と瞬発力のスピード感。

すべての技が次の技に繋がる、あるいは仕掛けたい技への罠となる、圧巻の頭脳戦をプロレスで魅せてくれるこの2人は本当に凄い。

ヨーロピアンクラッチからオコーナーブリッジ、そこから再びのヨーロピアンクラッチへ。

丸め込みの応酬からのフィニッシュは、ダマし合いの世界で一瞬のスキをついて勝利を掴むスリルに満ちていた。

こんなに緻密な試合ができ、ここまで観客を湧かせることができるのはこの2人以外にいないだろう。

この日もっとも刺激的な試合だった。

 



まとめ

 

伝説つくるイッテンゴ。

オカダと内藤の史上初の2冠戦と、その後のハポン締めをブチ壊したKENTAの話題ばかりが飛び交っているが、実はこの日のカードは新日本プロレスの奥深さを堪能できる最高のラインナップだった。

東京ドーム2DAYSは、2連戦だからこその濃密さと未知の刺激がたまらない、過去最高の興行になったと断言できる。

とりあえず、次シリーズも始まるので東京ドーム大会の記事はこれで終わりにしようかと思っているが。

この大会のもうひとつのトピックであるライガーの引退についてはまた後日記事を書くかもしれません。

 

 

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Comment

  1. ヨンタロウ より:

    エースとジェリコおじさんの試合がよかったです。
    ヨシハシですが黒づくめなので、いよいよバレクラ入りかと期待しましたか、なかったですね。
    バレクラ入りしても使い道がないような。

    • devonyamaoka より:

      どうも! エースVSジェリコは、新日本プロレスの素晴らしさそのものだった気がします。ヨシハシの衣装、いつかバレクラ入りするフラグでしょうかw 使い道は本当に無いっすねw

  2. ogotch より:

    棚橋さんとジェリコさんの試合。

    コレはスゴイなー、と素直に感心したのは
    「前フリ一切なし」で会場に来たお客様を
    満足させる試合に仕上げたこと。

    「職人芸」ですよね。

    だって観戦のツワモノであるデヴォンさんを
    棚橋さんはVTR一発で爆笑させるんですから。

    棚橋さんもジェリコさんも、ある意味
    他のレスラーでは出来ない仕事を今回
    キチッとやり遂げたわけですよ。

    さすがだと思いますよ。

    • devonyamaoka より:

      どうも! そうなんですよね。VTRでの表明以降、まったく前哨戦もなしであれだけ盛り上げるんだから凄い。お互いのキャリアと名声をフルに活用した戦い方、これぞプロレスってものを見せてもらいました。棚橋さんのVTRはマジで脱力しましたw あのセンスは凄いw ほんとさすがです。 

  3. デルピッポ より:

    棚橋もジェリコもさすがですよね。ヒールvsベビーという王道の構図、技を積極的に受けまくってくれたジェリコ、心から楽しそうにイキイキと試合をしていた棚橋…スペシャルシングルだからこそ2人とも自由にやってた感じですね。
    飯伏はドーム連敗となってしまいましたが、だからこそここから逆転の飯伏が見れそうで楽しみ。
    ザックとSANADAの試合は毎回ヒリヒリするような緊張感が堪りませんね。いい意味で声が出ない戦いですよね。

    • devonyamaoka より:

      どうも! 棚橋ジェリコ戦に関して「さすが」としか言いようがなかったですね。ここまで王道でありながら、これまでの他の試合を凌駕するようなモノを魅せてしまう力量。ハンパじゃないです。やっぱプロレスって奥深いなあと思わざるを得ない。
      ザックとSANADAの試合も「プロ」って感じで最高でしたね。息を飲むスリルを表現させたら右に出る者がいない人です。

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