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【11.17後楽園】鈴木軍対決には毎年のように絶句し続けるしかない【WORLD TAG LEAGUE 2019】

 
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わかっている。

何も言うことは無い。

こんなブログを書いている場合ではない。

プロレスについて、プロレスラーでもないやつが偉そうに語ることそのものがバカげた行為である。

そんなことわかってはいるが、あえて書かせてもらう。

これは俺自身の欲望に過ぎない。

いつものことだが、プロレスにおいてとんでもなく凄い試合を見た時には思いっきり失語症になってしまう。

俺が(というかみんなもそうだと思うけど)長年、文句を言いながらもプロレスを見続けているのは、1年にたった数回とも言える頻度でこういった感動的な試合を見せてくれるからである。

今も「感動的」などと言う安直かつ凡庸なワードでしか表現できない自分自身に腹が立って仕方がないが、しょせん俺自身が凡庸な人間なのでしょうがないと諦める。

11.17『WORLD TAG LEAGUE 2019』後楽園ホール大会のセミファイナル。

総当たりリーグ戦だからこそ実現する鈴木軍同士の対決である。

面白い試合になることは誰もがわかっているカードだ。

幼稚園児でも、麻薬中毒の女優でも、痴ほう症老人でも、誰もが凄いとわかる圧倒的なカード。

もちろん新日本プロレスにだってそんなことはわかっている。

だからこそ、この試合は“セミファイナル”に組まれているのである。

鈴木軍対決という名の究極のエンタテインメントのあとに、言葉はいらない。

思考も、余韻も、締めのマイクも、何もいらないのだ。

強き者が全身全霊で、もてる力をすべて尽くして戦った。ただそれだけ。彼らにとっては、もはやタッグリーグというシリーズそのものすら存在していないだろう。

 

いつも思うが、鈴木軍対決ほどシンプルなプロレスは無い。

因縁も、ドラマも、きっかけも理由も何もなく、ただ「対峙した」という事実のみでこれほど壮絶な試合ができてしまう。

同門対決とか仲間同士とかそんなものは関係ないのが「鈴木軍」である。

その共通認識は、ズバリ「相手をブチのめす」ただそれだけだ。

解説席に座る金丸義信が、ありえないほど冷静かつ普段通りのテンションで「ま、こんなもんだろ」なんて言っている状況を見れば明らか。

これが、鈴木軍の世界のすべてなのだ。



美しく儚い鈴木軍の闘い

 

新日本プロレスにはさまざまなユニットがあり、普段は仲間同士である選手たちが激突する同門対決もよく行われる。

その都度、新鮮な面白さや化学反応、選手間の意外な一面が見られたりして盛り上がるが、「鈴木軍対決」においては、なぜか楽しさよりも緊張感が勝ってしまう。

鈴木軍の日頃のスタンスゆえなのだろうが、それにしても、こんなに何年も新日本プロレスで大暴れし続け、メンバー構成も変化していないユニットだというのに、「鈴木軍対決」のプレミア感、特別感がいまだ失われないのはなぜだろうか?

それは、このユニットにおけるメンバーたち全員が「己の強さ」の追求に妥協せず、進化と変化を恐れないからではないだろうか。

鈴木軍は“ボスと手下”という形式的な軍団スタイルはあるものの、そこに「群れて行動している」という印象は全くない。

それぞれが牙を磨いて、その実力と個性を武器にトップ争いの最前線で活躍している。

この1年でもっとも進化したタイチを見れば一目瞭然だ。

NEVER王座戴冠、内藤哲也撃破、いまやメインを飾ることも多い人気選手のひとりとなった。

驚くべきことに、現在タイチをはじめとした手下たちは、それぞれ昨年の今頃とはまるで違う地位にいるのだ。

彼らの活躍は「鈴木軍」というユニットの力では一切無いし、当然ボスである鈴木みのるの恩恵でもない。

有能な手下たちが、すべて己の力で掴み取った栄光である。

そして鈴木みのるもまた、進化することをやめない正真正銘のバケモノなのだ。

鈴木軍はユニットでありながら「仲間同士の拠り所」などでは無く、常に「個々の強さ」を求められるコマンド部隊みたいなものなのかもしれない。

統率のためのリーダーは存在するが、部下たちを抑えつけはしない。

選りすぐりの精鋭たちの集まり。

だからこそ、同門対決でも自然とお互いに一触即発の真剣勝負が生まれる。

プロの殺し屋が、どんなターゲットだろうが感情を捨てて仕留めようとするのと同様に、鈴木軍の選手たちは「闘い」においての私情など一切関与しないのだ。

 

 

また、お互いに変化していく存在ゆえに、いまの地位での闘いはこのときだけの貴重な瞬間になる。

鈴木軍対決は、とても儚いのだ。

昨年2018年のWTRでは鈴木みのるとザック・セイバーJr.が、息を飲むようなグラウンドテクニックで見せ、さらに飯塚さんが自身のルーツを垣間見せるドラマチックな活躍でファンを魅了した。

もう二度と、あの試合を再現することなど不可能である。

今年も、頭角を現したタイチや鬼のような強さを誇るアーチャー、ボスと打撃での勝負を挑むザックなど、一瞬一瞬が宝物のような瞬間であった。

鈴木軍対決の緊張感は、選手たちの闘いにおけるストイックな姿勢だけでなく、今しか体験できない歴史的瞬間を見届けることへの興奮でもあるのだ。

もちろん、それをいちばんわかっているのは闘っている本人たちである。

俺たち観客の目など気にせずに、タッグリーグという大会のことなど忘れて、ただひたすら闘いを楽しむ4人の戦士たち。

自分が認めた実力者でもある最強の敵との殺し合いを純粋に楽しんでいた。

そんな姿こそが「鈴木軍対決」の美しさであり、大きな魅力なのかもしれない。

 

タイチ「チームだ? ユニットだ? 仲間だ? そんなんしてっからよ、そう見えるかもしれねえけど、もはや俺らはそんなんじゃねえんだよ。仲いいようで、そんなんはねえ。仲間うちだ? 常にチームうちでも殺し合いなんだよ。他のユニットみてーに仲良しこよしじゃねえんだ。強えヤツが一番なんだ」

 

 

世界よ、これが鈴木軍だ

鈴木みのる&ランス・アーチャー VS タイチ&ザック・セイバーJr.

 

鈴木みのると覚醒したタイチ。

鈴木軍は、観客が見たいモノをちゃんと心得ている。

またも出し惜しみなし。

ボスは、当然のようにタイチへと殺気を向ける。

今年、ボスが出場できなかったG1への出場を果たしたタイチ。

昨年、ボスが一度も勝てなかった内藤哲也を、今年のG1で破ったタイチ。

今のタイチとボスが戦ったらどっちが強いの?

そんなファンたちの好奇心を、ボスはド派手に満たしてくれるのだ。

親の仇かというくらい場外乱闘でやり合い、打撃の応酬を繰り返すタイチには、昨年の鈴木軍対決のときのようなオチャラケは一切い。

一度もヘラヘラすることもなくボスに真剣勝負を挑むタイチ。ファンとしてこれほど感慨深いことはない。

 

そしてザックもまた、打倒ボスへの執念をこれでもかと見せてくれる。

ボスの打撃を一身に受けるザックの姿、両手を後ろに組んで挑発する姿など、グラウンドテクニックを主体としたスマートな闘いを得意とするザックとは思えない気持ちの入りようである。

終盤は、ボスのゴッチ式を切り返しつつ、お互いに高度な丸め込み合戦を繰り出すというテクニカルな展開で魅せ、最後はザックがボスから3カウントを取るという、もはや「芸術」としか言いようがないラストである。

一本の映画を見ているかのような壮絶なスペクタクル。

観ている誰もが、驚きと興奮でもんどりうって身もだえしているというのに、全宇宙でたったひとりだけ冷静沈着な解説席の金丸義信

すべてが理解不能。誰も到達できない前人未踏のエンタテインメント。

世界よ、これが鈴木軍対決なのだ。



まとめ

 

そういえば書き忘れたが、USヘビー級王者であるランス・アーチャーの規格外の強さは、今回の仲間との試合でも容赦なく発揮されていて迫力満点だった。

あべみほを脅かしていじめるところも、俺のサディスティックな嗜好を刺激してくれるので本当に至れり尽くせり。

おびえて悲鳴上げているあべみほ嬢の姿に興奮しない男子などただのインポ野郎である。

 

 

このシーンはマルチアングルで見せろ

 

おい、カメラもっと寄れ。ナメ回すように撮れ

 

マジでたまんねーぜ。

 

今夜はあのシーンをオカズにして(またアダルトコンテンツの疑いがかかるので自粛)

 

 

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Comment

  1. アイアンフィンガー より:

    どうも!昨日のあの試合を見て鈴木軍はユニットではなく軍団なんだなという当たり前の事を再認識させられました。去年も同じ事(俺達には上も下もない)言ってましたけど今年のそれはより説得力を増したと思ってます。それぞれが牙を磨きあげ対峙する者を叩き伏せる精鋭達!残念ながら人数は減ってしまったが凄みは以前より増したのが現状だと思います。結局何が言いたいかっていうと鈴木軍は一番ってこと!後YOSHI-HASHI唐揚げ事件で笑い死にしそうになったってこと!

    • devonyamaoka より:

      どうも! 鈴木軍は軍団であり、彼らがやっているのは戦争なんですね。いつもブレないから昨年言っていることがさらに説得力が増していくというところが鈴木軍らしいです。まさに鈴木軍いちばん。ヨシハシカラアゲ事件については次の記事で派手に取り上げておりますw

  2. アイアンフィンガー より:

    追記、フィンジュースはベストフレンズ受け継いでなかった事謹んでお詫び申し上げますm(__)m

  3. ogotch より:

    「俺たちに明日はない」。

    他のユニットの選手と根本的に違うのは
    下手な試合を一つでもしたら、明日から
    露頭に迷うメンバーであること。

    当然、一試合、一試合が人生に直結する。
    必然、一試合、一試合が高い評価になる。

    明日がないプロレスラーたちの
    今に全力を尽くす生き様、試合。

    それがフリーランスや自営業のような
    同じ立場の人達の人生と重なることで
    魂を揺さぶられるのではないか。

    私は、そう考えています。

    誰とは言いませんが、のんべんだらりと
    試合を「次が与えられる」選手の試合が
    心を打つ訳ありませんよ……。

    • devonyamaoka より:

      どうも! 確かにそうなんですよね。鈴木軍に妥協はない、停滞もない。リングは戦場ゆえに、手を抜くなんてことがあってはならない。まさにプロ意識の塊なんですよ。フリーランスの必死さにも似ているという部分、とても共感できます。みのる自身も、金が取れる試合ができなくなったら終わりみたいなこと言ってますしね。
      のんべんだらりと次が与えられる選手、、、それは一体。。。

  4. リック より:

    鈴木軍推しで本当に良かった。

    4人全員が「ブチのめす!」という共通意識で戦っていましたが、やはり異彩を放っていたのはザックですね。
    クラシック奏者がメタルを響かせるようなギャップ、内に秘めた情熱を露わにする姿に何故か涙が止まりませんでした。

    デヴォンさんの言う通り鈴木軍の闘いは儚く刹那的、故に美しく心を揺さぶるのでしょう。
    無頼な男達が見せてくれた極上の試合、今年1年のタッグベストバウトでした。

    • devonyamaoka より:

      どうも! 鈴木軍ファンが勝ち誇れる瞬間こそが鈴木軍対決。ザックの変化こそが、鈴木みのるの元で2年やってきた男の進化でしょうね。間違いなく新日本プロレス2019年後半戦のベストバウトになる闘いでした!

  5. ふうさん より:

    どうも!
    相変わらず
    鈴木軍いちばーん!

  6. デルピッポ より:

    デスペもTwitterで言ってましたが完全にメインを食ってましたね。まぁテリブレのところが内藤なら違ったとは思いますが…
    今年に関しては全ユニットでも鈴木軍が一番強く見えますよね。現在新日のタイトルはアーチャーしか持ってませんが、本当にすごいレスラーはタイトルを持ってなくてもすごいんだなと思いました。
    軍を名乗ってるけどリーダーを頂点にしたピラミッドじゃなく、みんな独立してるのが素晴らしい。独立してるように見えて結局内藤がボスのLIJとの違いはそこでしょうか。

    • devonyamaoka より:

      どうも! あの鈴木軍対決の後のメインは、どう考えても酷だなと思います。あそこまで鬼気迫る試合を魅られたら、その余韻でどんな試合だろうが霞んでしまいます。あれは鈴木軍という世界観だからこそ実現できた奇跡なんでしょうね。本当にすごい軍団です。

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