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【10.14両国大会】両国の奇跡その③【KING OF PRO-WRESTLING】

 
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IWGPジュニアヘビー級王座戦は試合そのものが “奇跡” だった。

直前に行われた、獣神サンダー・ライガー VS 鈴木みのるのスペシャルシングルマッチが、ご存知の通り “愛と感動のドラマ” として完璧なる結末を迎えたことで、次の試合へのハードルはとんでもない高さにまで跳ね上がってしまった状況。

そんな中で、ウィル・オスプレイとエル・ファンタズモという現在の新日本ジュニアの主役ともいうべき2人が、前の試合の感動を良い意味で打ち消す素晴らしい試合をやってのけたのである。

数多くの名勝負が生まれた10.14両国大会『KING OF PRO-WRESTLING』において、ライガーVSみのる戦とオスプレイVSファンタズモ戦の2試合をベストバウトと評価するファンは多い。

第4試合と第5試合、大会の中盤にラインナップされたこの2試合が、結果的にもっとも多くの人々の心を掴んだわけだが、これは新日本プロレスの意図的な作戦だったのであろうか?

 

今回の両国大会の対戦カードは、その試合順に不可解さを感じるような点が多かった。

ライガーVSみのるというスペシャル中のスペシャルなカードが第4試合にラインナップされ、第5試合にジュニアのタイトルマッチがあるのはいいとして、次の第6試合になぜか単なる前哨戦の6人タッグマッチが組まれていたのだ。

第7試合がUSヘビー級王座戦なので、タイトルマッチとタイトルマッチの間に謎のヨシハシタイムがセッティングされているという試合順に違和感を感じずにはいられなかった。

ここからは俺の憶測であるが、もしかしたら新日側は、ライガーVSみのる戦があれほどまでに素晴らしい試合になることを見越して、あえて次の試合にまた別ベクトルで素晴らしい試合となるであろうジュニア王座戦を組んだのかもしれない。

で、素晴らしすぎる達人たちの2試合をお見せした後に、観客のエキサイトした心をクールダウンする役割、もしくは中華料理における箸休めのザーサイ的な時間としてのヨシハシ挿入。

おかげで、観客はフラットな気持ちで次のUSヘビー級王座戦のランス・アーチャー大躍進を堪能することができた。

ライガーVSみのる戦の感動と、オスプレイとファンタズモによる刺激的な闘い、それでお腹一杯になってしまった観客の食べ過ぎた胃腸をしっかり整えたビオフェルミンとしてのヨシハシ。

ご馳走と整腸剤がうまく機能した大会序盤の見事な対戦カードのラインナップ。

これを“奇跡”と呼ばずしてなんと呼ぶのだろうか。

 



2人のパフォーマンス能力が高すぎる奇跡

IWGPジュニアヘビー級王座戦
ウィル・オスプレイ VS エル・ファンタズモ

 

大会数日前から、生まれ変わった自分を執拗にアピールしていたエル・ファンタズモ。

つまり「今までの悪行の数々を反省したので、オスプレイとは正々堂々とやりたい」といった旨をSNS等で発信していたわけだが、案の定そんなものは誰も信じないのであった。

こういった、エル・ファンタズモの「5秒でバレる罠シリーズ」は、わかっていながらもワクワクさせられてしまう絶妙なパフォーマンスなので、ぜひ今後とも続けて欲しい。

試合の立ち上がりは、とって付けたようなクリーンファイトで闘うファンタズモだが、かなりの序盤であっさりと本性を現してしまう我慢の足りなさがまたオチャメ。

ムキになったオスプレイを場外に誘い込み、非常口の屋根からデンジャラスなプランチャーを繰り出す命知らずな攻撃にファンタズモの本気を見た。

さらにクライマックスには、スタイルズクラッシュ、Vトリガー、片翼の天使という何やら穏やかじゃない組み立てで攻撃を繰り出すので、観ているこっちにも異様な興奮が襲ってくる。

ファンタズモ、観客の心を掴む術を心得ている。

それはもちろんオスプレイも同じなので、やはりこの2人の闘いには壮絶さよりも先にパフォーマンスの巧みさが目立つのだ。

しかも、そこに石森の乱入やロビー・イーグルスの助太刀などが入り込むので、より一層の豪華さが漂い、エンターテインメントとしての抜群な完成度を見せるのである。

 

オスプレイ「これで全員倒した。今年のスーパージュニア出場者すべて、そして新日本のジュニアはすべて倒した。もう残る挑戦者はいない。もっと刺激を与えてくれ、もっと俺の脅威になってくれ」

 

ファンタズモを退け、2度目の防衛に成功したオスプレイはこう話す。

もう挑戦者はいない・・・だと?

タッグリーグでデスペに直接フォールを奪われ敗北し、ドームでの王座戦が実現しそうな雰囲気が大いに漂っている。

 

 

 

ヨシハシがKENTAのイジリターゲットになる奇跡

6人タッグマッチ
後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHI VS ジェイ・ホワイト&KENTA&高橋裕二郎

 

直前に第4試合から第6試合への試合順の変更があったことで「何かあるのではないか?」と無駄に思わせたこのカード。

ここでいう「何か」というのはもちろん、1年以上もその存在の不気味さを漂わせているヨシハシの行動のことである。

「どう見ても裏切りそう」「今度こそ裏切るに違いない」「いつ裏切るの? 今でしょ!」

ヨシハシという名の不安要素は常にCHAOSに付きまとい、俺たち観客の意識をも常にそこに向けさせてしまう。

いつか裏切るんじゃないか? という、不確定でありながらも真実味のある推測によって、俺たちはヨシハシ絡みのすべての試合を素直に楽しむことができなくなっているのである。

 

やられるヨシハシ、バカにされるヨシハシ、イジられるヨシハシ。

そんなヨシハシを見て、ファンはこう言う。

「一体いつまでやられっぱなしでいる気?」

 

ヨシハシ「あ・・・あしたやってやらぁ!」

 

その明日はいつなんだ? 物事が変わるのはいつなんだ?

そこで俺たちは想像する。

いつかヨシハシが、今までの自分を乗り越えて、勇気ある一歩を踏み出す時が来ることを。

 

ヨシハシ「ねーちゃん! あしたっていまさッ!」

 

俺たちは、その「明日」がついに今日訪れるのではないか? という希望の中で生きているのだ。

しかし、やっぱりこの日も、結果的には試合順に何の意味もなく、「何かが起こるのでは?」という俺たちの心配(というか期待)は無駄に終わった。

またも期待を裏切られた結果になったわけで “裏切るかもしれないと思わせて裏切らないことでファンの期待を裏切る” という二重三重の罠にしてやられた俺たち。

 

しかしだ。

 

CHAOSとバレットクラブによる6人タッグ、後藤とジェイくん、石井さんとKENTA、それぞれの因縁が高まりを見せる前哨戦の中で、試合中は空気と化していたヨシハシに、またも奇跡が起きるのである。

人をおちょくってイラつかせることには定評のあるKENTAが、おちょくられてブチ切れることに定評がある石井さんをターゲットにしている時点でもはや利害関係が一致しすぎて笑ってしまうわけだが、そんな2人のバチバチなケンカの中になぜかヨシハシが巻き込まれるのである。

KENTAとヨシハシの因縁は、前回のアメリカ大会におけるNEVER無差別級王座戦の決着と共に一旦は終了しているはず。

しかもKENTAは、怒り狂って荒れている石井さんとのケンカだけで精一杯のはずなのに、そこに関係ないヨシハシがこれ以上ないほど鮮やかに巻き込まれるから凄い。

 

試合後バックヤードでの乱闘で、KENTAとジェイくんに殴られるヨシハシ

 

石井さんそっちのけで殴られただけでなく、KENTAはコメントで「ヨシハシはブスだから憎めない」などと明らかにとばっちりなヨシハシイジリをしてくる始末。

「石井さんを怒らせるつもりがヨシハシをディスっているだけ」という、今世紀最大にデタラメかつ不毛なKENTAのバックステージコメントは、ファンの間でも【傑作】と評価され話題になっている。

ヨシハシの巻き込まれ能力、トラブルを引き寄せるチカラには脱帽せざるを得ない。

 



まとめ

 

要は何が言いたかったかというと、ヨシハシはブスだってこと。

 

 

 

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Comment

  1. アイアンフィンガー より:

    いや!とにかくオスプレイとELPの試合は理屈はいらない!とにかく見てくれと言わんばかりの試合でしたね。とにかく凄い!
    特にオスプレイのこの一年の
    働きぶりには頭がさがります。是非東スポプロレス大賞とって欲しいのですが、それは又別の話ですねw
    KENTAのバクステコメント最高でしたね。いや冗談抜きにSHO、YOH、TOMOのユニット結成して欲しいです。敏腕プロデューサーさん宜しくお願いします。
    要は何が言いたかったかっていうと、YOSHI-HASHIはブスっていうこと

    • devonyamaoka より:

      どうも! ライガーVSボスのあとにあの試合をやっちゃう凄さですよね。乗りに乗ってるオスプレイだからこそって感じです。他の選手だったら、怖気ついてライガーVSボスの直後に試合なんかできませんよw
      KENTAは炸裂してますねw イケメンTOMOのくだりは相手が石井さんだからこそ絶妙な面白さになるんですよね。さすがっす。いじるべきポイントをしっかりと抑えている感じ、ハイセンスですよね。脱帽です。

  2. デルピッポ より:

    オスプレイvsファンタズモ…とんでもない試合でしたね。自分もこれが第5試合?と疑問だったんですが、デヴォンさんの挙げた理由で納得できました。そんな使い方が出来るのもヨシハシならではかw
    ファンタズモの「5秒でバレる罠シリーズ」はあらかじめ来日していて野毛道場で練習してたのが台風による浸水被害の報告でバレてしまったのを伏線に使ったのが素晴らしい。ゲスト解説の棚橋もその話に絡んできたのが上手いと思いましたね。歴代BCリーダームーブは驚き。
    そしてオスプは最早覚醒しすぎでおかしくなってますね。今年のプロレス大賞MVPはオスプにあげてほしい。オスプ防衛は当然ではあるのですが、確かにこれでドームでの防衛戦相手がいないんですよね。自分はてっきりここはズモ勝利、ジュニアタッグリーグはBOP優勝でドーム2連戦はIWGPジュニア王座戦をズモvsオスプのリマッチ、ジュニアタッグ王座戦を石森ズモvsBOPでやると思ってたので…
    そうなると何か予想できないサプライズ(他団体からの移籍、ジェリコ的なスポット参戦など)が無い限り今年のBOSJに出場していないデスペかヒロムあたりしかいませんが、ヒロムはライガー引退試合②の相手じゃないかと思ってるのでデスペを期待したい。

    • devonyamaoka より:

      どうも! オスプレイとファンタズモはもともと宿敵なので手が合うのは間違いないんですが、今回のタイトルマッチはまた壮絶で刺激的でした。2人とも華があって、見せ方が抜群に巧い。さらにキャラクターも確立しているという、そのへんを生かして見事なエンターテインメントを作り上げている。ライガーVSボスが感動のエンタメだったので、オスプELPがアクションのエンタメを魅せて観客の心の均衡を保っていたのかもw
      オスプが「もう敵はいない」と言ったことでイラっとしたジュニア戦士もいたはす。そのひとりがBOSJに不参加のデスペじゃないかなと。やってくれると思いたい。

  3. ogotch より:

    最近。

    デヴォンさんのヨシハシさんへの目線が
    もはや「あわれみ」になったような気が
    するのは気のせいでしょうか?(苦笑)

    • devonyamaoka より:

      どうも! いつの間にか「期待」から「心配」、そして「あわれみ」へと変化してしまう。ヨシハシファンはみんなそうやって、ヨシハシに優しくなっていくんでしょうねw そして、バクステでヨシハシをイジってあげるKENTAの心にも、ヨシハシへの「あわれみ」があるのかもしれません。泣きそうになってきましたw

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