【12.9優勝決定戦】どう考えてもNEVERがいちばん面白いです!【WORLD TAG LEAGUE 2018】

12.9岩手で開催された『WORLD TAG LEAGUE 2018』優勝決定戦についての感想ブログですが、なぜここまで更新が遅れたのかというと、直前の記事で「この大会で大事件がおきるはず!」なんてドヤ顔で書いておいて結局なんにも起きなかったから、ちょっと恥ずかしくて札幌の奥座敷と呼ばれる定山渓温泉にお忍びの旅に行ってたからです。
大自然に包まれた露天風呂につかりながら、渓谷に積もった真っ白な雪と所々に見え隠れする岩肌とのコントラストを眺めて風流な思いに浸っていると、横から突然の水しぶきがザバーッと襲来。
なんと息子がド派手なキングコングニードロップで温泉に飛び込んできたのでした。
まったく近頃のガキはマナーも守れんのか! 責任者出てこいや(俺)
とにかくそんな、今年もっとも真壁が注目されたであろうこの大会。
サプライズは起きずとも、やはり新日本プロレスは面白く、レスラーたちは偉大であるということを再確認するのに申し分のない素晴らしい大会でした。
イビサナ2連覇おめでとう!
タッグリーグ、ギリギリ感動的なフィナーレ
今年のワールドタッグリーグはとても面白かったです。
俺は開幕前に、アレが不満、コレが不満とさんざん愚痴ったわけですが、その不満だった部分がことごとく良い方向に作用していたのはみなさんもご存知の通り。
主役不在 → 結果的にエントリー選手たちの奮起につながった
総当たり戦 → ブロック分けでは味わえない緊張感が生まれた
会社がタッグに無関心 → 選手とファンたちが一丸となって盛り上げようと頑張った
前の記事で「会社側は選手のパフォーマンス力をみくびっていた」などと書きましたが、かくいう俺自身が新日本プロレスの選手たちを過小評価してしまっていたということです。
今まで多くの感動を与えてくれていた選手たちのことを「主役不在」などと言って本当に申し訳ない。
今年のタッグリーグは、エントリー選手全員が主役と言っても過言ではな・・・・。
いや過言。それは過言。
でも、ほとんどの選手たちが素晴らしい戦いを見せてくれたので、俺はもう声を大にして言ってしまいます!
今年のタッグリーグが過去最高に面白かったと!
間違いなく、こんな強力で過酷なリーグを制したタッグチームは史上最強。
多くのファンを楽しませて、俺みたいな心のひねくれた人間も改心させ、最後には大きな感動を与えてくれたEVIL&SANADA組とタマ&タンガ組には大きな拍手を贈りたい。
ワールドタッグリーグ2018優勝決定戦
GOD VS EVIL&SANADA
進化したイビサナを始終圧倒するタマ&タンガの王者としての貫禄と言いますか、タッグワークの完成度の高さは目に見張るものがありました。
初優勝を狙う本意気のフルスロットルGOD、ひたすらダメージを受けながらも耐えて勝機をうかがうイビサナ。
逆転劇とも呼べる勝利でしたが、そこには誰もが納得する説得力がありました。
マジックキラーでは決まらず、ラウンディング・ボディプレスでSANADAがフィニッシュするのもドラマチック。
「世界でいちばん、ここ岩手が好きです!」
SANADAのコレは、もはや持ちギャグ。
というか、このひとことで観客は例外なくみんな幸せな気持ちになれるんです。
感動のフィナーレで、今回のタッグリーグにまーったく絡んでなかったヤングバックスさんたちが登場し、
「さて、俺たちに挑戦する資格あるチームは決まったかね? ふむ。よかろう。それではお相手してさしあげよう」
と英語でまくしたて(予想)、会場が「あれ?今日って無観客試合だっけ?」と勘違いしてしまうほどの静寂に包まれたりしましたが、このSANADAの幸福のマイクのおかげで、そんな不満をもすべて水に流してしまいました(といっても数分後にはまた浮かび上がってくる不満ですが)
といったわけで、イビサナ2連覇で東京ドームで王者に挑戦&ドサクサまぎれのヤングバックスも含めての3WAY戦が決定しました。
今年は3WAYの話題が尽きないですね。
これもまた、新日本プロレスが描くストーリー展開の「雑さ」によるものなのは明白ですが、もうこのへんは諦めたほうが身のためなのかもしれません。
俺も文句言うのも飽きてきたし、素直に「はい、そうですか」と納得したほうが楽だし。
ナンバーワンコンテンダー決定!
いつの間にか話題性がどんどん高まっているNEVER無差別級王座ですが、この日はどう考えてもこのNEVER絡みの2試合が神でした。
まずは、アメリカナイズされたネーミングがまだ馴染まない「NEVER王座ナンバーワン・コンテンダーマッチ」。
タイチが王者時代に(といっても1か月ちょっとの短期政権だが)挑戦表明をしたにも関わらずケガで流れたウィル・ディスプレイとの改めての対決です。
ハッキリ言ってこの試合は「どうせディスプレイが勝つんでしょ」といった目線でしか見られないじゃないですか。
そこはもうしょうがない。
だってそれが、定められた運命の流れなんだから。
俺たちはその流れをいかに楽しむか? そして2人の選手がどう楽しませてくれるか?
高度すぎるエンタテインメント。落語みたい。
そんな戦いを、白熱した試合展開とピリピリした緊張感で魅せてしまうタイチ&ディスプレイの巧者っぷり。
俺なんかクライマックスではもう完全に「運命」のことなんか忘れて「どっちが勝つんだ!!?」なんてバカ面でモニターにかじりついておりましたから。
しかし今年は、ほんとタイチがいかに凄いレスラーなのかをまざまざと見せつけられた一年でした。
リング上では全日イズム溢れるダイナミックな攻防を見せ、鈴木軍らしい小賢しさもスパイスとして効かせながら試合を盛り上げる。
と思えばマイクやバックステージコメント、SNSでのパフォーマンスもファンの心を掴みまくり。
この万能さは何事でしょうか。死角ないじゃん。
対するディスプレイもまた素晴らしい。
もちろん素晴らしいことは知っていましたが、改めて「素晴らしさ」を実感したというか、あの必殺技の「ストームブレイカー」、めちゃくちゃすごくない? ←バカの感想
ディスプレイは見事勝利しナンバーワンコンテンダーとなったわけですが、ジュニア選手がヘビー級に挑戦するという無差別級ならではの夢に見た展開は本当にアツイ。
とか思っておりましたが、なんどこのディスプレイ、NEVER王座挑戦を機にヘビー級に転向していたことが、公式HPにこっそりと書かれておりました。
つまりいつも通りヘビー級同士のタイトルマッチっつーことで、新日本プロレスは意地でもNEVERを無差別級にしたくないらしいです(無差別級なのに)
仕事をやり遂げた混沌の荒武者
ディスプレイがナンバーワンコンテンダー(ヤケになってこのネーミングを使う)になったことで、直後のNEVER無差別級王座戦もまたその「運命の歯車」がより強力なものとなりました。
つまり「どうせ飯伏が勝つんでしょ?」状態ってことです。
罪深き新日本プロレスは、2試合連続でファンと選手に厳しい試練を課したのか?
しかしそんなのをものともしない後藤と飯伏の凄まじい試合展開。
やはり後藤もまたベストバウトマシーンと呼ばれてもおかしくないほどに毎回試合が面白いのでした。
後藤の仕掛けた回天をバク転して回避する飯伏など、刺激的なシーン満載の相変わらずの好試合。
当然のように飯伏が勝利し念願のタイトル奪取しましたが、なんだかんだで超嬉しそうな飯伏が微笑ましくて良かったし、ここまでしっかりNEVERを盛り上げてドラマを繋いでくれた後藤にも拍手を贈りたい。
ほんと、後藤とタイチ、お疲れ様。
あなたたちがいなかったら、NEVERのこの盛り上がりは生まれなかった。
次は、この2人が主役になる番であって欲しい。
CHAOSと本隊は融合したの?
棚橋さんとオカダの友情タッグが実現したのをいいことに、ドサクサまぎれでCHAOSと本隊というユニットそのものが混合になっているこの都合の良さ。
これ、まず説明せんかい会社よ。
棚橋さんとオカダは友情だけど、ほかの選手たちはなんなんだ?
100歩譲ってKUSHIDAとロッキーはいいですよ。
クッシーはボンソル石森との因縁もあるし、友情タッグのために駆り出されたとしてもまあ許せます。
でも、ほかのメンツに関しては、その合体が非常に適当感があっていただけない。
この日もベストフレンズとエルガン&コブ組が、すごく普通にチームになっておりましたが、つーか外国人選手同士なのもあって最初カード見たときに違和感なかったんですが。
会社側も「いや棚橋とオカダがタッグ組んでるんだからこれもアリでしょ?」みたいなすっとぼけ感でカードを組んでおります。
第5試合のCHAOS+本体混合チームVSバレットクラブの一戦では、試合終了後にファレにバッドラックフォールくらいそうになった矢野を、解説席の甘党キングコング真壁が救出するという痺れるワンシーンもありました。
これはこれでアツいっちゃあアツいし、会場もこれ以上ないほど盛り上がっていましたが、なんとその翌日に決まった次シリーズ『Road to TOKYO DOME』のカードにて、早くもその真壁と矢野が同じチームとして組まれています。
決定早ッ!
なんの前触れも無く唐突に真壁が矢野を助け、その翌日にチームとして試合を組まれてしまうという、今世紀最大級の「雑さ」。
「雑だ」「雑だ」とさんざん言われてきた今年の新日本プロレスですが、今年最後のシリーズでも相変わらずの雑さを見せてくれる。
これもやはり「雑」なのではなく、「こういうものだ」と我々ファンがムリヤリ納得するべきなのでしょうか。
おまけ
依然、チャッキーのキレスイッチわからず
鈴木にイスでめちゃくちゃやられてもキレないチャッキー
飯塚さんにアタマを噛まれてもキレないチャッキー
このように、いつキレてもおかしくないヒドイ攻撃を受けてるのにぜんぜんキレなかったチャッキーさんでしたが、試合開始から10分後になぜかリングサイドにいたはずが突然イスを持ってブチギレ発動。
もしかしたら、チャッキーの乱心はスイッチ式ではなく、10分後に発動する時限爆弾式なのかもしれないですね。
まとめ
以上、岩手大会の感想でした。
1.4東京ドーム大会のカードが決定しましたので、そのことについてはまた改めて記事にします!
ではでは。
Comment
良かったですねえ!2試合とも!勝敗がわかりきった中、タイチは本領をついに発揮した感があったし、後藤は良い意味で小賢しい、新しい後藤を見せようとしてたしで、後味がめっちゃ良かったです。
来年のタイチのNJC、G1は、当たり前のことしてもうファンの心に入ってしまってるので、万が一の落選なんてことになったら暴動起きると思いますよ。
どうも! NEVERほんとに面白いですね。結果がわかりきっているというところであそこまで楽しませる、まさにプロフェッショナルの仕事ぶり。タイチは間違いなくプロレス自体が面白くなりましたよね。もうタイチと後藤のおかげで大会そのものが救われたような気がしますw 会社はこの2人にまじで感謝して欲しい。これで来年もこの2人をないがしろにしたら俺は暴動起こします!
落語とは言い得て妙!
オチがわかっているけど中身や落とし方をどう楽しむか?という点で確かに一致しています。
雑だと言われ続けている最近の新日ですが、逆に言えば一つ一つをきちんと説明する余裕がないほどに出すべき選手が増え過ぎたのかなと思ってきました。
噂されているエリートの離脱があればもう少し丁寧な流れができるかもしれませんね。
NEVERは全員がプロとして素晴らしいのでオチがわかっていても充分楽しめました。あと地味ですが、飯伏後藤のSNSでのやり取りを煽りVに入れたのは良かったと思います。
TLですがGODに邪道要らないでしょ…邪道の介入有りで負けているので、イビサナより格下扱いなのがはっきりしてしまうような気がします。せめて最後は正面からぶつかって欲しかったですね。
どうも! 余裕が無いほど層が厚いってのはわかる気がします。この雑さは目をつぶるしかないのかもですね。エリート離脱に関しては、俺はちょっと考えを変えて、海外要員として残るんじゃないかと思いはじめています。どっちにしろ日本ではあまり見なくなるんでしょうけどw
NEVERはタイトルの価値というよりも、選手たちが一緒に創り上げていく価値のベルトとして輝くかもしれないですね。去年の鈴木もいろんな形のタイトルマッチをやって盛り上げたし、今年は後藤とタイチが盛り上げた。なかなか「自由なベルト」ってのは言い得て妙だなと。
GODに邪道いらない説w 俺もそれに共感します。あまり役に立っていないし、竹刀での攻撃も説得力ないですよねw
どう考えても
デヴォンさんのブログが一番!
雑なマッチメークを
分かりやすく
楽しく説明してもらって
毎回読むたびに
プロレスを楽しむ幅が増え行きます
Twitterでの
あっ1000なよさんとのやりとりも
最高です
お二人は
最強タッグ
鶴龍コンビ
BI砲です!
ハンセンブロディです
デヴォンさんのブログ
あっ1000なよさんのまとめが
あれば雑な新日本でも
楽しみを見つけていけそうです
いつもありがとうございます
変な誹謗中傷もあろうかと思いますが
どう考えてもデヴォンさんのブログが大好きです
どうも! namiさんいつもありがとうございます! そんなに褒められると恐縮してしまいますがw 最初は自分自身のために書き始めたブログですが、こうして読んで楽しんでいただけて本当にうれしいです。あっ1000なよさんとのコンビそんなに凄いんとはw これは今後のやり取りにも気合いが入りますなw 批判もありますが、好きだと言ってくださる方もいらっしゃるので、なんとか頑張って続けます! namiさんの応援がチカラになります!感謝です!
いやホント今年の下半期は後藤とタイチが盛り上げたと言って差し支えないと思います。自分去年までタイチがここまで素晴らしいレスラーだと知りませんでした。なんか鈴木みのるの横に引っ付いてるやつってイメージでしたw
G1に出れなかったり結局ドーム本戦から外れてしまったとはいえ今年はタイチにとって飛躍の年だったんじゃないでしょうか。試合終了してからも後藤とTwitterで仲良く絡んでるので後藤タイチで新ユニット結成してほしいと思いました。来年はユニット編成で動きがありそうな気配もしますし。
正直言って飯伏にNEVERなんて今更ですが、最近の流れを見るにNEVERが本当の意味で自由なベルトになるならば飯伏は適任かもしれません。会社も後藤やタイチの要求は飲まなくても飯伏の要求なら飲みそうですし、ジュニアの選手とやるもよし、他団体の選手とやるもよし、ルールも好きにやってよしとか飯伏の真骨頂だと思いますしね。
どうも! タイチのことは好きでしたが、俺も今年にここまで爆発するとは思ってませんでした。NEVERが自由なベルトになるための土台作りをタイチと後藤がしっかりやってくれたので、飯伏にはぜひともこのタイトルをうまく利用していってもらいたいです。あと来年以降は、後藤とタイチがさらなる高みに行けるように応援していきたいですねー。
はじめまして。読みごたえのある記事をありがとうございます。
新日公式の雑な進め方とは対照的に、NEVERは実に丁寧なストーリー進行で、ファンをリアルタイムで楽しませてくれました。
後藤vs飯伏の「却下」を繰り返し、後藤ものまね芸人まで重要キャラとして登場させながら、あの後楽園での見事なやり取りで対戦を実現させたのはきちんとした起承転結のあるドラマでしたし、後藤vsタイチは今年の春頃から始まって、岡やエルガンなどの並み居るライバルと戦いつつようやく後藤にたどり着いたタイチが、共にNEVERを手放した今また共鳴しつつあるという一大大河ロマンの様相になってきています。
話を牽引するタイチの上手さはもちろんのこと、余計な説明ゼリフはなく必要最低限の言葉でファンの想像力をかきたてる後藤のセンスも光っていると思います。
SNSで話を進めることには賛否ありますが、後藤は今年初めのEVIL除霊アングルが煽りVで全スルーされた経緯もあり、新日公式に任せると発言がねじ曲げられたりスルーされることも多いので、自分の言葉で発信できるSNSは合っているのでは。
何よりファン参加型で一体となって楽しめるのはプロレスの重要な要素だと思います。
どうも! コメントありがとうございます。そうですよね。他のストーリーは雑なのに、なぜかNEVERだけは丁寧に物語が展開していた感ありますよね。これもタイチと後藤、そして飯伏、オスプレイも含めて、SNSを利用して細かく積み上げていったからこそなんですよね。見事ですね。タイチもプロレスが覚醒しましたが、後藤もリング外でのアピール力がかなり覚醒しました。除霊でスベった経験を糧にしてよく頑張ったなとw 確かにファン参加型のSNSを利用しての展開は、現代的でとても理にかなっているのかもしれないですね。