【新日本プロレス】ケニーの賞味期限、棚橋の消費期限【1.4東京ドーム大会】

100人のファンがいれば100通りのプロレスの観方があるように、プロレスラーたち本人にも、それぞれのプロレス観(思想)があるんだろうなあ。
棚橋さんのプロレス、ケニーのプロレス。
それだけじゃない。
オカダのプロレス、鈴木のプロレス、内藤のプロレス、同じリングで戦っていても、選手みなさんにとってのプロレスはそれぞれ違うんだよね。
そんな当たり前の大前提を踏まえて、先日行われた10.8両国大会の一夜明け会見のことを思い出してみましょう。
棚橋「ケニーのプロレスには品が無い」
棚橋さんのプロレス観において、ケニーのプロレスはなんか違うんだとのことで、それを「品が無い」というかなり侮辱的な言葉で表現したのが個人的にちょっとショックでした。
ケニー「いや、そのお前が言う“品の無いプロレス”を見て勇気づけられた人もいますが?」
ですよね。
というわけで今回は、遅ればせながら先日の記者会見でのケニーと棚橋さんのコメントについての感想を。
1.4東京ドームでの対戦を控えたこの2人の、噛み合わない者同士の言い分に触れながら、それぞれのイデオロギー&価値観について俺が思うところを書き綴ってみました。
プロレスに上品も下品もねえ
10.8両国国技館でのメインイベント終了後、刺激的な3WAY戦王座を制し王座を防衛したケニーの元に現れた棚橋さんは、マイクであからさまに怒り&苦言を呈しました。
ケニーくん、俺は怒ってるんだ。
みんな拍手してたけど、ここは新日本だから。
俺があえて言ってやるよ。
ケニー、お前、賞味期限切れだ
このときに棚橋さんは、表向きはケニーへの怒りをマイクでアピールしたように見せかけておりますが、実は観客に向けてモノ申していることにお気づきでしょうか。
「みんな拍手してたけど、ここは新日本だから」
棚橋さんはケニーだけでなく、そんな自分の考える新日本プロレスとは価値観の違うケニーの戦いを見て熱狂している観客に対してもお怒りなのです。
みんな、なんで拍手してるの?
冒頭で申し上げた通り、ファンにはファンそれぞれの楽しみ方があります。
かくいう俺も、ケニー VS 飯伏 VS Codyさんの3WAY戦を楽しんだ人間のひとりなので、棚橋さんの発言に対して違和感しかありませんでした。
試合後のtwitterでは、3WAY戦を楽しんだ人、3WAY戦は失敗だったという人、棚橋さんの発言に同意する人、棚橋さんを批判する人など、多くの意見がタイムライン上にありました。
もちろん、みんな新日本プロレスの熱心なファンのみなさんの意見であり、賛否両論あるのは普通のことです。
しかし棚橋さんは、「棚橋のプロレス観こそが正解である」と言った姿勢を全面に出しております。
ケニーのアレは新日本プロレスではない。
よって、アレに拍手することは認めん。
両国大会の翌日の一夜明け会見でも、棚橋さんはその姿勢を崩さない。
ケニーのプロレスは食傷気味なんですよね。プロレスは激しく厳しいものであっても、残酷なものではあってはならないっていう考えなんですよ。で、技術も良い、ビジュアルも良い、運動能力もすごい。けど、「何かが違うな?」って感じてて、「なんだろう?」と思って昨日気付きました。プロレスに品がないです。
なかなかの暴言だなと。
日頃からブログで容赦ない選手批判をしている俺から見ても、プロレスに対して「品が無い」はあまりにもひどい言い方。
品の無さを持ち出しての批判、お手本の例はこちら
表現が下品すぎる。 pic.twitter.com/5tCUpOMQPO
— デヴォン山岡 (@devonyamaoka) 2018年8月2日
とにかく、棚橋さんの「品が無い」発言を受けて、ケニーはさすがにムッときて反論しています。
その品のないプロレスを観て、大変困難な状況から克服することができたという人がたくさんいます。例えば、うつ病で悩む人、アルコール中毒で悩む人、そういった人たちが自分のプロレスを観て、辛い状況から克服できた。インスピレーションを受けたと言ってれる。もし、いまタナハシのコメントにあったように、自分のプロレスに品も何もないのであれば、そのような人は現れないはずだ。
そうなんです。
ケニーのプロレスを侮辱することは、そのファンをも侮辱することになるんです。
棚橋さんはそこを配慮して批判コメントを出さなければいけないはずなのに、自分の感情が優先になってしまったかのようなストレートな悪口を言ってしまいました。
そもそも品の無いプロレスとは何なんだ?
一般的な下品なプロレスのイメージとしては、「ウンコまみれでやるプロレス」くらいしか思い浮かばないですが(食事中の方すみません)ここで言う「品の無い」とはもちろん棚橋さんの価値観における上品・下品のモノサシで測られたものであることは明白。
棚橋
いまベルトの権威、IWGPの権威っていうのをファンの人も意識しなくなってるんじゃないかなと。それは選手が「どうしてもベルトを巻きたいんだ」って気持ちが見えにくいから。
ベルトへの熱い想いが無い人たちが、自己満足でただ凄いモノを見せたいがためにIWGP王座戦を(しかも3人で)やっていることに対して「品が無い」と言っていたわけです。
なるほど。言いたい事は良くわかるし、「品が無い」という表現にもなんとなく繋がるけど、的確な表現では断じて無い。
そういった価値観の相違における批判であれば、「品」などというワードを使わずにもっとわかりやすく表現すべきでした。
ケニーのプロレスには王者の風格がしっかりと漂っているし、その闘い方や試合の組み立て方には独特な世界観や高度なインテリジェンスも見て取れます。
オカダとの試合が年間ベストバウトに選ばれたのはダテじゃない。
そんなケニーに向かって「品が無い」と言っては、元も子もないような気がします。
ケニーが魅せたかったモノとは?
しかし棚橋さんの言い分も、やはりファンとしては共感してしまうわけです。
飯伏もCodyも仲間で。シェイクハンドから始まって、激しい攻防があった。けど、その攻防の中で、握手で始まってるのに「テーブルとか使う必要があんのかな!?」と。試合の中で、いくつもの“Why”、なぜ!? なんで!? なんで仲間同士で使う必要があんの!?みたいな。俺はプロレスっていうものを広めたいと思ってずっとやって来て、それは初めてプロレスを見た人が疑問に思うところがあってはいけない。
ほんとこれ。
なんでテーブルとかイスとか引っ張り出してわーわーやり出したんでしょうかアレ。
ケニーがいつものアメリカンなエンターテインメント空間を創り出したかったことがバレバレ。
ここが棚橋さんの言う「品が無い」部分で、つまりこの舞台でやる必要のないスタイルを無駄に持ち出したんじゃないのか?という疑問です。
飯伏とのシングルマッチじゃテーブルを出すなんてことは絶対にできませんが、Codyさんがいれば可能です。
また、3WAY戦を自ら持ち出しておきながら、飯伏に攻撃を加えるのを躊躇したり、欺いてフォール取りに行って失敗したら謝るようなそぶりを見せたり。
棚橋
ここ最近のケニーの試合を観てると、飯伏との2人の関係性だったり、BULLET CLUBのいざこざだったりが、ファンに伝わる前に闘ってる自分たちが気持ち良くなっちゃってる感じがするので、そういう風に感じますね。
まさに俺がもっとも共感したのがこの部分です。
このブログでいつも書いていることですが、ケニーと飯伏絡みの試合を観ているときに感じる疎外感というか「俺たちは何を見せられているの?」という痴話ゲンカ感ってそこなんです。
確かに試合は面白いし、二人の関係性も魅力的ではあるけど、観客を置いてけぼりにしてるよね?って感じることが多々あります。
つまり、長年ストロングスタイルを楽しんできた新日本プロレスのファンには、そういった細かい演出がうっとおしい(笑)
今回の3WAY戦やゴールデン☆ラヴァーズの再結成は、新日本プロレスが世界戦略を成功させるうえで必要なピースであったことはもちろん理解していますが。
実際、このドラマチックな展開を俺自身も楽しんだし、日本だけでなく海外のファンも熱狂したでしょう。
しかし現在、それを見続けたファンがケニーと飯伏の絡みを見て「またやってるよ」なんて気持ちになっているのも事実。
まだストーリーが生まれてから1年も経っていないのに、すでにファンの間で違和感を感じる者が現れ、さらにこのタイミングでエースの棚橋さんが反発を見せました。
もう十分だよと。
その発言こそが、両国大会のメイン終了後に放たれたこのひとことだったんでしょうね。
ケニー、お前、賞味期限切れだ。
甘い物を食ったあとはしょっぱい物が食いたくなる
賞味期限
「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」
ケニーのプロレスは、華麗で過激で刺激的。
とんでもない運動量と身体能力から繰り出される命がけのパフォーマンスとも言える「アスリートプロレス」は、観客を魅了し、これまで多くのベストバウトを残してきました。
しかし、いつかは限界が来るし、エスカレートしていけば危険もともないます。
2016年~2018年の2年間で、ケニーはさまざまな新しい扉を開けてきましたが、その刺激物とも言えるスタイルに対し、棚橋は「食傷気味だ」と言い放ちます。
つまり、いくらおいしいモノでもいつかは飽きる。
ケニーのプロレスのおいしく食べられる期限がそろそろ迫ってきたんじゃないの?
甘いおやつの時間はもう終わりだよと。
しかし棚橋さんはとっくに賞味期限切れ
さて、ケニーに「おまえは賞味期限切れだ」と言った棚橋さんですが、じゃあお前はどうなんだ?といった声もチラホラ聞かれますよね。
俺の個人的意見を言わせてもらうと、棚橋さんに賞味期限なんてものはハナからありません。
なんならとっくの昔に切れているかもしれませんが、賞味期限がすっかりなくなっても棚橋さんは平気な顔をして新日本プロレスのトップ戦線に居座り続けます。
おそらく棚橋さんこそが、これまで何度もいろんな人に「お前は賞味期限切れだ」と言われ続けてきた張本人でしょう。
それでも棚橋さんは、浮き沈みを繰り返しながらこうして何度も浮上してくる。
「噛めば噛むほど味が出る」棚橋さん。
もうみんな「棚橋は終わった」とか言いながら、やっぱりまだ口から出さずに噛み続けているわけです。
もうこうなると、棚橋さんに迫っているのはもはや「賞味期限」ではなく「消費期限」のほうですね。
消費期限
「安全に食べられる期限」
満身創痍の棚橋さんが、そのヒザを破壊することなく安全に引退できるまでの期限です。
ケニー
ファンがいまお前に対して声援を送ってくれているのは、明らかに明るいものではない。あれは祈りにも似た声援である。みんな、お前がリングに立つと、不安で、心配で、「リングの中で死にはしないか!?」と、「死なないでくれ」という応援、そして祈りのためにあの声をあげているんだ。
ケニーが終活をはじめた説
ケニーと棚橋さんのイデオロギー対決の様相を見せているこの戦い。
お互いの価値観を否定し、どちらが正しいのか? どちらが優れているのか? どちらが新日本プロレスに必要なのか?
もはやベルトを賭けた戦い以上の大きな一戦になることは間違いなしです。
そして、俺はこの戦いのあとに何が起こるのか? ということに思いを巡らせずにはいられません。
新日本プロレスにおける存在価値を賭けたこの試合、当然どちらかは勝ってどちらかは負けます。
で、ケニーがもし負けたら、やはりついにあっちに行ってしまうのではないか?という想像をしてしまいますよね。
【ケニーが、あっち行きそうな要素】
ケニーにはすでにバレットクラブ所属であるというイメージが無い
ケニーは主戦場が海外になりつつあり、日本の地方興行には顔を出さない
バレクラOGには外道&邪道が付き、新たなリーダ格のジェイくんもいて安泰
つまり、年明け早々にジ・エリートまるごと移籍(飯伏は知らんが)。
ケニーはそのための終活として、今回の3WAY戦を批判覚悟でムリヤリ行い、棚橋さんとのイデオロギー対決に華を添えたのではないか。
1.4東京ドーム大会で、ケニーは間違いなくヒールとしての戦いをするでしょう。
新日本プロレスを守るという大義名分のある棚橋さんが、新日本プロレスの象徴としてケニーに挑むという対立構造。
ケニー
もし、このベルトを獲り返すことができたのなら認めてやるが、それは残念ながらこの団体の未来が消える時でもある。そして、サヨナラを言う時が来るのだろう。俺が尽力してきたこと、すべてが無になるのだから。とはいえ、もし獲れるようなことがあれば、一番最初に「おめでとう」と言いたい。
新日本プロレスの「歴史 VS 未来」。
もし「未来」が消えたら、その先に何が生まれるのか?
まとめ
以上、記者会見でのピリピリとした緊張感と、飛び出した意味深なワードなどに触れながら、俺の個人的な妄想を書き連ねてみました。
棚橋さんはもはや新日本プロレスそのものです。
土方歳三が「俺が新選組だ」と言ったり、刹那・F・セイエイが「俺がガンダムだ」と言ったのと同様に、棚橋さんが「俺が新日本プロレスだ」と口走る日も近いでしょう。
ではでは。
Comment
棚橋は確かにケニーのプロレスを好きではないとは思うんです。
ただ、今年のG1のケニーのプロレスを見て、心底、全否定するほど棚橋は馬鹿じゃないし、武道館2日で動員に倍の差がついたことだってわかっているはずだと思うんです。
個人的見解ですが、ケニーとのイデオロギー闘争において、棚橋は攻め処、攻め様に困っているんじゃないかという気がします。なんとか絞り出して、1.4のメイン足るだけの激しい心理戦にもっていきたいけれど、それには烈しい感情がいる。自身もファンも炎上するぐらいのガソリンが必要。
肉を斬らせて骨を断つ、じゃないですけど、批判を受けてでも、新日vs外様っていう図式を完成させねば、1.4のメインがアスレチック闘争になってしまう。それは今の棚橋には厳しい。棚橋は必死なんだと俺的には思ってます。
どうも! 対立構造を盛り上げるために苦し紛れの全否定というのもあり得ますが、ケニーの周囲の空気がどうも異様だなと感じます。棚橋さんの必死さもそうですが、ケニーも何かを焦っているように見えて、そこから今回の移籍(独立という噂もありました)が近いのではないか?という予想になったわけです。まあどちらにせよ、1.4の王座戦に緊張感をもたせるという部分では成功しているんじゃないかと思います。あとは棚橋さんがケガをしないことを祈るのみw
ケニーの移籍を匂わす発言ができちゃうことが、
やっぱり品がないな、
自分の価値をあげることを優先し過ぎだなって感じてしまいます。
どうも! なるほど、そういう見方もありますね。確かに移籍を匂わせて発言するのは、社会人としての品は無いかもしれないですね。あ、そういうことか。レスラーとしてじゃなくて、社会人として考えると、なんか棚橋さんの言っている意味が分かる気がしてきました。JACKMANさん、なかなか鋭いコメントありがとうございます!
棚橋のオカダ、そして飯伏への動きは自身が第一線を退いた後の後継者探しでしょうか。
ケニー周辺がきな臭くなってきてるのは間違いないです。Cody、スカル、ヤングバックス、ペイジがBULLET CLUBTシャツが今回で最後であることを発表、パワーストラグルからバレクラOGの”OG”が取れた。これはいよいよそういうことなのかと邪推しますよね。
そうなると個人的に気になるのはバレクラでエリート側にいるけどジ・エリートではないオーエンズと裕二郎。まぁオーエンズは元OGに行けると思いますが、外道と邪道もいる上にさらに裕二郎が元OGに行くことはあるのか…
どうも! 完全にケニーたちはいなくなる気マンマンですねw そう、俺もオーエンズと裕二郎がどうなるのかが非常に気になります。タッグリーグ前になんらかの動きがあるんでしょうかね。俺的には、裕二郎には新たなユニットでもっと活躍してもらうという望みを捨てきれないですw
どうも!
頭悪いからサッパリわからんです!笑
わかることは
鈴木軍、いちばーん!だけw
どうも! だははw 大丈夫です! 書いている俺自身もまーったくわかりませんw つまりこれさえわかっておけば問題ないってことっすね。鈴木軍いちばーん!
巡り巡ってこちらのブログに辿り着きました。
品がないって言葉を使ったので暴言っぽいですが、コレは棚さんのボキャブラ問題で、真意はやっぱり突いてるかもって時間が経つにつれ思い始めました。
ケニーはことある毎にヤングバックスとの友情や、特に飯伏との愛情を挟むんですが、これが結構うっとうしくなってきていて(疎外感ですね)
GLはいいけど、BL見せられてもなあ、それこそ萎えるわ、と。
ケニーも飯伏も、他選手とのシングルはもの凄いのに、対戦となるとあれはもったいない。
注)プロレス知らない友人に言わせると、外国人なんだから愛情表現ストレートなのは普通でしょう、という意見あり
今また棚さんの友達要らない発言に繋がり、1.4までいろいろ仕込んでくれるようなので、当日はもう目の前のことだけに集中します。結果は正直、会社の選択なんで。
今回は久々に1.5も行きてーってなってます。
どうも! 巡り巡って立ち寄っていただきありがとうございます! 棚橋さんのボキャブラリ問題って部分もなんとなくわかるんですが、今回に関しては棚橋さんがあえて「品が無い」というワードを選んだような気がしたんですよね。そのへんは感覚でしかないんですが。でも、あとあと考えると適切かもしれないという意見は同じです。いまになって、棚橋さんはもっともインパクトがあって物議をかもすワードをチョイスしたんだなと。
ケニーをはじめとしたエリートの面々の流れのうっとうしさは、おそらくエリートファン以外はみんな感じているでしょうねw まだやってんのかこいつらみたいなw 愛情表現はいいですが、試合中に意思疎通できないみたいなやり取りは、さすがに飽きてきたというかw
今回は、1.4は前編、1.5は後編って感じで、間違いなく2日通して見ないと完結しない物語になりそうですよねw 気持ち、わかります。
ファンクラブ会員でもないですし、インタビューも拾い読みしているだけなので読みが甘いかもしれませんがー
棚橋の『品がない』発言は「ショービジネス要素が鼻につく」という感じかなと思います。
棚橋世代のプロレスは、プロレスを興行=ショーと捉えたとしても(鈴木みのるのインタビューで「プロレスはプロモーションレスリングから来ている」と言っていましたね、そういえば)、その核は”戦い・闘争”だと思うのです。
それに対し、ケニーのプロレスは、ヨシハシとのUSヘビーなんかが顕著ですが、ラダーマッチ・3本勝負・そして3wayと、”プロレスショー”に徹している感じを受けます。
ケニーのプロレスもプロレスとして楽しめるのですが、登場しなくてもいいはずの軍団メンバー、持ち出さなくていいはずの机、重要な選手権試合のはずなのに合間に挟まれる寸劇要素、そういった諸々のものが、たとえお客さんが喜んだとしても、プロレスをエンターテイメントショーに近くさせ、闘争感を減らしていっていることを棚橋は憂いているのでしょう。
ケニーのプロレスはプロレスとして認めつつも、「それは新日本のカラーではない。よそでやってくれ。」というところなんだろうと思ってみています。
矢野・田口的なコメディ要素ももちろんあっていいと思うのですが、さすがに団体のトップであるIWGP戦のなかですらもその要素を強めるとなると、団体のエースたる棚橋としては看過できないということなんじゃないでしょうか。
自分は、棚橋の危機感的なものに対しては賛成の立場、発言に対しては「その煽りも含めての”ショー”なんだよなぁ」という印象です。
どうも! 棚橋さんがケニーのプロレスのショービジネス要素に対してモノ申しているという見方、分かる気がします。その気持ちが「ここは新日本だから」ってマイクにも反映されているんですね。ファンの気持ちとしても、ケニーのプロレスも面白いし、棚橋さんの気持ちもよくわかる。どちらが良くてどちらが悪いと言えないこの状況で、どう決着をつけてくれるのか? そのへん、今後の2人の1.4に向けた動向に注目ですな。