【1.4カード第2弾発表】3WAY連発事件の怪【WRESTLE KINGDOM 13】

      2018/11/10

2018年11月5日、午後の陽気が眠気を誘う14時あたりだったか。

近所にある、美味しいと評判の手作りパン屋さんで購入したドデカいクロワッサン(210円)に、身体に悪いと評判のトランス脂肪酸がたっぷりと含まれたマーガリンを塗りたくって、少し遅めのランチをしている俺に突然の衝撃が走った。

発端は、新日本プロレス最大のイベントである1.4東京ドーム大会『WRESTLE KINGDOM 13』の第2弾対戦カード発表の記者会見である。

 

場所は、都内某所の大会議室(たぶん)

多くのマスコミが集まった(実際には新日本公式と東スポしかいないかもしれんが)その会場。
壇上には会議用の大テーブルとマイクが用意され、第二弾記者会見をアピールする大層な横断幕も掲げられている。

まず姿を見せたのは、まるで実写版「栗頭先生」といったマンガみたいな風貌と、過去の悪行を想像させる鋭いソリコミが特徴の小太りアナウンサー。

歳は30代前半といったところだろうか。
その男、名を大西洋平と言った。

新日本プロレスの試合中継では実況を担当している男なので、よく知っている顔のはずだったが、あそこまで鬼のようなソリコミが入っているとは知らなかった。

いや、大西アナのソリコミが必要以上に気になるけど、今は記者会見の内容に集中せねば。

といった気持ちでざわついた心を落ち着かせる俺。

 

ついに始まった記者会見。

小柄で温厚そうな雰囲気ながら同時にマフィアのボスのような冷血さもにじみ出ているポーカーフェイスの初老の男がステージに登壇する。

新日本プロレスの菅林直樹会長である。

席に着くや否や菅林会長は、例の淡々とした、無感情で抑揚のない、まるで渡された資料を読み上げることだけをインプットされた機械のように、追加対戦カードの発表を始める。

 

さて、この発表こそが、これより記す、ある陰惨な3WAY事件のはじまりとなるのである。

 

 

 

悪魔が来りて3WAY戦

 

 

「そういえば奇妙なウワサを聞いたんですが・・・」

 

仕事仲間でプロレスにはさほど興味のないカメラマンNが、神妙な口調で話を始めた。

 

「新日本プロレスが、タッグ王座戦で3WAY戦ばかりやっているのは、ビッグマッチに出したい選手の人数が多くて、通常のカードでは全員を出し切れないためにムリヤリ組んでいるらしいって」

 

「おいおい、変な言いがかりをつけるなよ。新日本プロレスがそんなことするわけないじゃないか」

 

大好きな団体を侮辱された気がして多少イラ立ったが、内心、100%否定もできないことなので、平静を装って対応する俺。

 

たしかにここ最近のタイトルマッチにおける3WAY戦は増えている。

でも、そこにはちゃんとストーリー上の必然性があって・・・

 

あれ?

 

必然性・・・あったっけ?

 

 

話を記者会見に戻そう。

菅林会長の口から飛び出した遺言(というか1.4東京ドーム大会の第二弾カード)は以下の内容であった。

 

ひとつ、
IWGPジュニアタッグ選手権試合は、金丸義信&エル・デスペラード組 VS ロッポンギ3K VS BUSHI&鷹木信悟の3WAY戦とする。

ひとつ、
IWGPジュニアヘビー級選手権試合は、KUSHIDA VS 石森太二とする。

ひとつ、
スペシャルシングルマッチは、オカダ・カズチカ VS ジェイ・ホワイトとする。

ひとつ、
IWGPインターコンチネンタル選手権試合は、クリス・ジェリコ VS 内藤哲也とする。

 

なお、ジェリコ選手がタイトルマッチを拒否、あるいは死亡した場合は、その相続権を失うモノとす。

 

この驚愕の発表に騒然とするプロレスファン、twitter界隈ではショックのあまり自らの胸に包丁を突き刺して自害する者までいたとかいないとか。

 

IWGPジュニアタッグ選手権試合が3WAY戦になる。

 

先日の大阪大会『POWER STRUGGLE』において、ジュニアタッグリーグの決勝戦が行われ、同3チームによる3WAYマッチが行われたばかりだというのに、またも同じカードが組まれたのである。

 

この遺言の真意はいったい何なのか?

これまでのジュニアタッグの動向から、推理してみようではないか。

 



疑問その① なぜ3WAYなのか?

 

リーグ決勝戦直後のコメントより

スケキヨ(じゃなくてタケシ)
「オイ! え? なんだよいまの! 3Kが優勝か? こんなの納得いかねぇよ! 俺たちは、そもそもこのリーグ戦で3Kから勝ってんだよ。そのことは忘れんなよ、お前ら。もう1度やらせろ。 もう1回言うぞ。俺たちは、3K、お前らに負けてないんだよ

 

なかなかに信用できない男である。

なぜなら、3Kの優勝に貢献したのは、このマスクの男が終盤で吹いた毒霧のアシストによるものだからである。

 

さらに「俺たちは3Kには負けてない」と言っているが、3WAY戦は先に3カウント奪ったチームが勝ちというルールゆえに、直接取られなくても負けは負けなのだ。

それを、負けてないからもう一回って、そんなこと言ってたら3WAY戦のルール(というか存在そのもの)が無意味になってしまう。

 

ここまで話がわからないとは、果たしてマスクの下はホンモノのタケシなのか? それともスケキヨなのか? もはやこの男を信用できる要素はゼロ。

まさにこの事件の第一容疑者である。

 

鷹木
「ロス・インゴベルナブレス鷹木・BUSHI組、負けてねぇから。これは負け惜しみじゃねぇぞ、オイ。獲られてねぇからな、オイ、決勝まで行きました、よく頑張りました。そんなんで納得するわけねぇだろ。誰が納得すんだよ、そんなんで!! オイ、やらせろよ。こんなんじゃ。終わりじゃねぇからな、絶対に!」

 

圧倒的パワーと体格に似合わぬスピードも兼ね備え、リーグでその強さを見せつけた鷹木のコメント。

悔しさはもちろんわかるが、「納得できないからもう一度やらせろ」で王座戦が決まるんだったら、もはやタッグリーグ自体の必要性もわからなくなってしまう。

 

優勝者が王座に挑戦できるはずなのに、2位でも挑戦できるならもうあの優勝決定戦はなんだったのだろうか?

幻? 夢の世界? もしかしたら俺がひとりで創り上げた妄想だったのかもしれない。

 

 

疑問その② なぜ説明がないのか?

 

大阪大会での優勝決定戦3WAYマッチは、とても見ごたえがあったし楽しめた試合であった。

もちろん東京ドームでも同様に、素晴らしい試合を魅せてくれるであろうことは想像できる。

 

じゃあ3WAYでいいじゃん。

 

ってなるか?

 

 

鷹木は「この負けは納得できない」と言った。

 

じゃあ俺も言わせてもらうが「この3WAYは納得できない」

 

これで五分である。

 

もしなんらかの理由で3WAY戦を強行したいのであれば、会社側もその理由をしっかりと物語として成立させ説明すべきではないだろうか。

 

俺たちファンだって試合を思う存分楽しみたいし、もちろん批判だって本当はしたくない。

しかし、NEVER無差別級王座戦しかり、説明なく強引に話を進めるから反発も生まれる。

 

「どうせいい試合するんだから批判せずに楽しもうよ」などと言っている天真爛漫なファンはいいかもしれないが、俺なんかは非常に面倒なファンなので辻褄が合わないとまったく乗れないのだ。

 

必要なのはたったひとことの説明である。

 

 

【3WAY戦の理由例】

菅林会長
「昨日、私の家に正体不明の人物から電話があり、ジュニアタッグ王座を3WAYにしなければ26年前の惨劇が再び起こるとの脅迫がありました。よって3WAYで」

 

「26年前の惨劇」とは、もちろん八つ墓村の地主が日本刀と猟銃を使って村の男女計32人を容赦なく殺戮したあの事件のことである。

あんな恐ろしい事件など二度と起きて欲しくはない気持ちはファンも一緒なので、当然3WAY戦には納得するであろう。

 

そんな感じで、ストーリー上の必然性(脅迫電話に必然性もクソもないことは自覚しているが)を持たせてくれれば、俺たちファンだってそれを受け入れる器はちゃんとあるのだ。

 

 

 

 

名探偵:内藤哲也登場

 

さて、この事件においてもっとも重要な人物の登場である。

 

プロレス界の金田一耕助こと内藤哲也。

 

彼はまさに「ストーリーを違和感なく進行させる」という能力に長けた人物であることはみなさんもご承知のことと思う。

 

この日、クリス・ジェリコの持つIC戦への挑戦が決定した内藤は、我々ファンがここ最近で悶々としていた疑問や不満を選手として口にしてくれた。

 

内藤
「先シリーズのシリーズ名、覚えてますか? 『Road to POWER STRUGGLE』。その『POWER STRUGGLE』のセミファイナルに出場する二人の選手、メインイベントに出場する二人の選手が、シリーズ全戦不参加。いったいそれなのに、どこが『Road to POWER STRUGGLE』だったのか? 最近の新日本プロレスはどうなってるんですかね? 新日本プロレスが世界に目を向けている、それはすばらしいことですよ。でも、もっと身近なことや小さなことを丁寧に伝えることも、俺は大事なんじゃないかなって思いますよ」

 

破壊力のある正論である。

 

で、こういった内藤のセリフがあるからこそ、リマッチだろうが、強引なマッチメイクであろうが、内藤の試合に俺たちファンがすんなりと納得できるのである。

 

選手本人が、反体制としてのコメントをしっかりと出してくれれば、ファンも理不尽な会社の決断を「しょうがねえな」で済ませることも可能ではないか。

 

ファンの代弁をしてくれる貴重な存在である内藤哲也こそが、まさにこの事件のカギを解く張本人なのだ(そもそも事件ってなに?)

 

 

 

 

KUSHIDA、強さの証明

 

IWGPジュニア王座戦は王者KUSHIDAとボンソル石森との一騎打ち。

 

先日の大阪大会にて、足を負傷していたはずの石森が、松葉杖でKUSHIDAを攻撃しKO。

このトリックがあなたには見破られるか?

 

俺は見抜いた。

 

単なるボンソルのヤセ我慢である。

 

対する王者KUSHIDAは、自身のスマホサイトの日記で「レスラーは強くなくていい、などと思ったことはない」という言葉をつづったのが印象的だ。

 

アントニオ猪木が週プレで語った「基本、『レスラーは強くあれ』でしょ。それが『強くなくてもいい』と変わったことは、オレには理解できない」という言葉へのアンサーであることは間違いない。

 

あるいは彼もまた、猪木同様に「新日本プロレスがおちゃらけに走りがち」な状況に危機感を持っているが故に、そこに反応したのかもしれない。

 

KUSHIDAは誰よりも強さを求めている。

 

1.4の石森戦で「ぼくは生まれ変わる」とコメントしたKUSHIDAの戦いは必見だろう。

 

 

 

 

しゃべりすぎる男、ジェイくん

 

今年、ジェイくんは数々の偉業を成し遂げ、トップ戦線で大暴れして実績も残した。

しかし、それをマイクでひたすら長々と自分でアピールしてしまうのがジェイくんの残念なところである。

 

「俺は今年あんなことやこんなことをした。それによってこんな状況が生まれた。要するに俺の行動がすべてのはじまりだったのだどうだすごいだろ」

 

といった話を、通訳が入りやすいように小分けにしつつも、同じことを何度も繰り返しコメント。

 

時間を返せ。

 

いや、キミの凄さはみんなわかってるからさ。

心配なのはわかるけど、みんな認めてるからさ、自分で言わなくていいよ。しかも何度も。

 

 



まとめ

 

第一の殺人、第二の殺人、共に容疑者にはアリバイがある。

しかし、数々の状況証拠&証言を照らし合わせると、やはり彼が怪しいと言わざるを得ない。

 

・負けた要因が自分であるにも関わらず負けを認めない

 

・KUSHIDAが日記で述べた「観客の声援に依存しているレスラー」発言に当てはまる

 

・常に不気味なマスクをかぶってカッコつけ、さらにそれを剥がされると顔を隠す

 

犯人はそう、

奴である。

 

ではでは。

 


人気ブログランキング

 - WRESTLE KINGDOM 13, 大会の見どころ, 選手インタビューの感想 , , ,